ノブコブ徳井、無名アイドルが売れるかは“運次第”「先まで考えてくれる事務所と出会えるか」
素顔の徳井健太とは
――こうしてアイドルのことを語る徳井さんの姿を、相方の吉村さんはどういう思いで見ていますか。
気持ち悪いなと思ってるんじゃないですか(笑)。まぁやりたいことをやっているので、そのままやりたいことをやれば、と思ってるんじゃないですかね。
――徳井さんのように、素の部分や変態的な部分を表に出すって勇気がいることですよね。
僕はあまり欲がないんです。“モテたい”とか“金持ちになりたい”とかという気持ちがないと、それを隠す必要がないんですよ。逆になさ過ぎて申し訳ない時もありますね。
一応タレントなので、もう少しいい服を着た方がいいとか。でも本音を言えば、裸足と裸で生きていきたいぐらいなんです。
――そんな徳井さんを応援している方もいらっしゃるのでは。
応援してくれている人なんて見たことないですね(笑)。嫁もアイドルに関わる仕事については応援していませんからね。あ、運営さんかな。運営さんは信頼してくれています。それも一世代前の運営さんですね。若い運営さんとは正直、話が合わないところがあります。
――運営さんとしっかり信頼関係ができているんですね。
目の前の金だけを稼ぎにいって、この子たちの10年後を見ていますか、といった運営さんもいますよ。そういう方々とは話が合わないからあまりしゃべらない。いい運営さんだと思えるのは、30代、40代の元ミュージシャンや元タレントの方々で、自分たちが同じように苦労してきたので、頑張っているアイドルたちの未来をちゃんと考えてくれています。
甘い世界じゃないから基礎をしっかりつけさせようという考えを持っているので、僕が意見を言ってもしっかり聞いて受け入れたりもしてくれますね。
――徳井さんはプロデューサーのような目線でアイドルたちのことを真剣に考えているんですね。
そうですね、気がつくとそんなふうになっていました。まぁ、頑張った人が頑張った分だけ幸せになれる世の中になったらいいと思うし、それを少しでもお手伝いできたらいいなと思います。
――これからのアイドル業界はどういう方向へ行くと思いますか。
これからもインスタントなアイドルは生まれ続けると思います。単純計算で、10人組を作って、一人5人のファンがついて、一人チェキ5枚撮って、週末2回まわせば簡単に飯は食えると思います。それを嫌がるような子はクビにして新しい子を入れればお客はまた入る。そんな事を平気で繰り返している悪人を、善人の運営さんが取り締まってちゃんとアドバイスをしてあげられるようになればいいんですけどね。
――これまでこの番組をやってこられて手応えみたいなものはありますか。
マジで手応えはないです(笑)。手応えはないんですけど楽しいです。この番組は2時間ぐらいしゃべるんですけど、面白いかどうかよりもアイドルも運営さんも何か気づけて少しでも前に進むことができる番組になればいいんじゃないかと思います。
――徳井さんが楽しそうにやっているのが伝わってきます。
僕は単純に楽しんでやっています。一人旅番組みたいなもので寂しい時もありますけど。でも本当に楽しいから遠くに行く時は自腹でホテルに泊まって飯食ったりしてるんですよ(笑)。
――これからもっと人気番組になるにはどうしたらいいですか。
サカ(坂道シリーズ)と、ももクロに出てもらうのが一番なんですが、今のところ可能性はゼロですね(笑)。
――視聴者に向けて一言お願いします。
アイドル番組と言うよりは、説法とか哲学とか倫理の番組に近いと思うので、アイドルに興味がない方もドキュメンタリー的に見てもらって、ああ、こういう人生もあるんだなとか思ってくれたら嬉しいです。とにかく夢のある番組です。
とくい・けんた●1980年9月16日生まれ、千葉県出身。お笑いコンビ、平成ノブシコブシのツッコミ担当。