菅田将暉、天才数学者役での課題は「脳のキャパシティが…」
頭が痛くなりました(笑)
――そんな中、彼が任せられるのが、巨大戦艦の建造がいかに国家予算の無駄遣いかを証明すること。巨大権力を相手にした無謀な挑戦のようにも思えますが、もし菅田さんの前に越えられないような山が現れたたら、どう対処されますか?
状況にもよりますけど、ちゃんと考えて1つ、1つに手をつけていけば、そんなに乗り越えられないことはない気がします。なので、あとは自分の精神面ですよね。自分で山だと思えば山だし、それを決めるのは自分なので。
――自分の限界を決めつけすぎないということでしょうか?
それもそうですし、そもそも大変なことをやっているという認識でやれば、感覚的には全く違うと思います。それこそインタビューなどで「撮影で大変だったところはありますか?」と聞かれますが、大変なのは当たり前。僕らは楽していいものを作ろうと思っていないから、それは苦じゃないんですよね。だから、考え方次第だと思います。
――では、この映画の撮影において、菅田さんの中で最も課題だったことは?
シンプルに脳のキャパシティですね。僕は天才数学者ではないので、櫂のようにものすごいスピードで方程式を導き出すことはできないですから。
――それでも戦艦建造計画の最終決定が下される本会議のシーンで、難解な数式を黒板に書きながら長せりふを話されるシーンは圧巻の迫力でした。
櫂の数式は一見難しそうに見えますけど、1つ1つをひも解いていくと理解はできるんですよ。かけ算とわり算、あとは足し引きするだけのものなので、意外と難しいことはなく。でも、そのスピードが圧倒的に早くて、本会議のシーンを撮影しているときは本当に脳を使っている感じがして頭が痛くなりました(笑)。とはいえ、僕も数学は好きなので、単純にキャパシティのオーバーだった、だけですけど。
――菅田さんも数学がお好きなんですね。
学生レベルですけど、数学は得意でした。もしこの世界に入っていなかったら数学の教師になりたかったぐらいなので。
――そういう意味では、天才数学者の櫂は導かれた役柄だったのでは?
さすがに天才の櫂と比べると雲泥の差ですが、数学は問題があって、それを解くということで、クイズをやっているような感覚で楽しんでました。
すだ・まさき=1993年2月21日生まれ、大阪府出身。映画「タロウのバカ」が9月6日(金)公開。また、主演映画「糸」が2020年に公開を控える。ほか、主演舞台「カリギュラ」が11月9日(土)より上演
映画「アルキメデスの大戦」
7月26日(金)公開
配給=東宝
監督/山﨑貴 出演/菅田将暉 柄本佑 浜辺美波 田中泯 舘ひろしほか