――イツァークという役が決まった時の気持ちを聞かせてください。
以前から、いつかやりたいという気持ちがあり、舞台の経験がないときから漠然とすてきだなと思っていました。イツァークをやることがとても楽しみです。
私がイツァークをやることですごい“強さ”があると思うんですね。また浦井さんがヘドウィグをやって、二人芝居という、その熱量もすごく楽しみにしています。
私の中で、イツァークレジェンドは中村中(なかむらあたる)さんで。中さんのすさまじいのを見て、中さんがすご過ぎて、それを見た時にもし自分だったらどうするかも考えました。私が演じることで、また新しいイツァークになるのかしら?なんて、思ってます。
――イツァークという人物に対してどう思いますか?
まだ始まってない子なんじゃないかなって。
ヘドウィグと出会って、共依存みたいな感じになって、最初のうちは慕っていたと思うし尊敬もしていたと思うんです。でも、心のどこかでこの人は私がいないと生きていけないんじゃないかとか、おごりが出てきて、ちょっと心の中で小ばかにする感じになったのかなと…。
例えば、歌っていてもヘドウィグに制されて「なんでそんなことするの?悲しい、やだ」って、初めは思っていたかもしれないけど、次第に「はいはい、いつものやつね」「これだけ言われてやっていけるの私だけでしょ」って、そんな気持ちになってくると思うんです。
それって、相手のことをちょっとばかにしないと持てない感情だと思うから、「この人ダメなところあるんだな…でも好き!」というバロメーターの移り方がすごくあるんだろうなと思っています。
でも、私はイツァークは最後自分を開放して、ヘドウィグも開放して、始まってなかった二人が始まるような、もう一度赤ちゃんが生まれるような、“To be continued”で終わる舞台だと思うので、そこまでのカタルシスを大事にしたいなと思います。
――舞台の始まりから最後までには、変化が必要ですね。
そうですね。演出の(福山)桜子さんは、人間力や「二人しか出てこないのに、この熱量はなんだ!」って思う、そんな舞台を作りたいとおっしゃっていました。私は熱量とか根性とか、ガチとかそこの担当で呼ばれていると思うから、そこはすごく大事にしたいなと思います。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)