綾野剛、東京の楽園“新宿”での撮影に苦い思い出「激しい街ですよ(笑)」
続編の映画化も…!?
映画を見た感想を聞かれた吉田は、「一言で言うと圧倒されました。映画を見終わった後に人間の感情がすべて奪い取られるような、今まで感じたことのない気持ちになりました。本当に作品を作ってくれた監督やキャスト、スタッフに感謝しています」と明かした。
それに対して綾野は「めちゃくちゃうれしいです。吉田さん原作の作品に出演するのは『楽園』で3本目になるんですけど、まだまだ吉田ワールドの中で生きたいなと思いますし、もっともっと頑張ろうと思います」と吉田に感謝した。
また、本作の魅力に関しても「この作品に出ている人物は誰一人として心が乏しい人はいないと思っています。そのような人は周りの環境によって生まれてしまうのだと思いますし、会場にいる人たちの近くにもそうした人はいて、私たちはそれに気づかなければいけないし、抱きしめてあげなければいけない。だから、この作品を皆さんに託したいです」と熱い気持ちを語った。
続けて佐藤は、「瀬々監督の作品で『楽園』というタイトルを見てファンタジーを期待する人はいないと思いますけど、人によって楽園の受け止め方は違うと思いますので、いろいろなことを考えながら見てもらえますし、見終わってから良い意味での後味の悪さを感じることができます」とコメントを残した。
本作の原作である「犯罪小説集」の続編となる「逃亡小説集」のについて吉田が、「元々三部作で考えていまして、第一弾が『犯罪小説集』で、その次に何かから逃げる人たちを描いている『逃亡小説集』があります」と説明すると、綾野が「『逃亡小説集』、瀬々さん一緒にやりましょうよ! 何かから逃げたいです!」と続編の映画化を瀬々監督にオファーし、会場は盛り上がった。
最後に、佐藤は「人間はどこにいようが、等しいです。人間がどうやってボタンを掛け違っていくのか、考えながら本作を見ていただきたいです」と話し、綾野は「地方に対して中央も、もっと見つめ直さなければいけないことがたくさんあると思います。私たちは政治的観念で伝えることができないので、映像化して思いを届けたいと思っています。本作は“今何を見つめ直さなければいけないのか”を描いています。ぜひ劇場でお楽しみください」とあいさつし、イベントは終了した。
10月18(金)公開
出演:綾野剛/杉咲花
村上虹郎 片岡礼子 黒沢あすか 石橋静河 根岸季衣 柄本明
佐藤浩市
原作:吉田修一「犯罪小説集」(角川文庫刊)
主題歌:上白石萌音「一縷」(作詞・作曲・プロデュース:野田洋次郎)
監督・脚本:瀬々敬久
公式サイト: rakuen-movie.jp
配給:KADOKAWA
制作プロダクション:角川大映スタジオ
(C)2019「楽園」製作委員会