「まだ結婚できない男」「モトカレマニア」…今エンタメが“こじらせ”に注目する理由
“月9”がキラキラした恋愛ドラマの代名詞だった時代は過ぎ去り、気づけばフジテレビ系月曜夜9時枠ドラマは丸2年以上にわたり、“純粋な恋愛ドラマ”というものは放送していない。その一方で活況を迎えているのが、「こじらせ女子」を描いた恋愛ドラマだ。
気づけば“こじらせ女子”ばかり?恋愛ドラマ事情
「こじらせ女子」の奮闘と成長を描いたドラマが今、若い女性を中心に共感を集めている。
話題を呼んだ7月期ドラマ「偽装不倫」(日本テレビ系)で描かれたのは、32歳独身彼氏ナシの“パラサイトシングル”・鐘子(杏)がイケメンに思わず“既婚”とウソをついてしまうことから始まるひと夏の恋。
放送中のドラマ「モトカレマニア」(フジテレビ系)では元カレへの思いを引きずるユリカ(新木優子)の暴走と試行錯誤のてん末がコメディタッチで綴られ、「G線上のあなたと私」(TBS系)は寿退社間近で婚約破棄されたアラサー女子・也映子(波瑠)が空回りしながらも新しい恋を掴んでいく物語だ。
「こじらせ女子」というワードが注目を集めたのは2013年。人気ブロガーでエッセイストだった雨宮まみさんの自伝的エッセイ「女子をこじらせて」から火が付き、同年の新語・流行語大賞にノミネートされ話題を呼んだ。
「こじらせ女子」とは、自身の持つさまざまな“こじらせ”が原因でうまく恋愛などができない女性のこと。
自分に自信がない、外見にコンプレックスがある、恋愛の経験がない、男性に甘えることができない、過去の恋愛が忘れられない…など、原因はさまざま。そんな“頑張っているものの、何かに心が囚われすぎてうまく恋愛ができない女性”が、「こじらせ女子」というキーワードを得たことで一気に市民権を得ていった。