葵わかな「海外と日本の良さをミックスさせた『アナスタシア』を作っていけたら」
ミュージカルの魅力について語る
――稽古もこれからというタイミングではありますが、今回のミュージカルはどんな作品ですか?
まず、お話を頂いた時にアニメ版を見ました。ミュージカル版とは曲も登場人物も一部違っている部分があるんです。でも、ヒロインの“アナスタシア像”は、あまり変わらない。ミュージカルとして再現することになってもアニメの世界観が損なわれず、全体を通しておとぎ話っぽい感じになっている点が魅力的だなと思います。
――聞くところによると、スペインでミュージカル版を見たとか?
内容は知っていたので全体のお話に関してはついていけましたけど、スペイン語でしゃべるせりふは分からなかったです(笑)。ブロードウェイのオリジナル版をそのまま引き継いでやっているということで、衣装や音楽がとても素敵なんです。舞台装置は、もうハイテクって感じ(笑)。映像も巧みに使われつつ、ものすごくしっかりとした舞台装置が大活躍するんです。「あ、そんなことができるんだ!」ってワクワクしながら見ていました。
――劇中で自分が歌うことになる楽曲については?
“THEミュージカル”みたいな曲調です。とても壮大だなと思いました。アーニャ役の方の歌っている姿は迫力があってすごかったです。同じ曲を自分も歌うんだと思ったら興奮しましたけど、実際に歌ってみるとすごく難しくて。今は不安が大きいですが、ちゃんと自信を持って歌えるように頑張って練習します。
――アーニャは、どんな女性ですか?
記憶がない状況の中で何かに導かれるようにパリに行きたいと思っていて、とにかく意志が強い人だなと思いました。歌も力強い曲が多いですし、自分はこうしたいという気持ちが人一倍強い人。演じる時にそういう部分は大事にしたいです。
もちろん、そんなアーニャにも心細いなと思うところがあるはずなんです。記憶がないなんてすごく寂しいことですし、自分の存在がなかったことになってしまう恐怖感もあるんじゃないかなと。強い一面の陰の部分として、そんな弱さみたいなものを表現できたら立体的なキャラクターになるような気がします。
――演出をはじめ、スタッフは全員海外の方なんですよね?
私たち日本人との感性の違いをどう埋めていくのか。キャラクターについてはもちろん、たくさん話し合いながら一緒に作っていけたらいいなと思っています。
――現時点では、どんな準備をしているんですか?
まだ、台本が手元にない状況ということもあって、役作りは想像するぐらいしかできない段階です。でもなるべく早い時期から準備をしたいタイプなので、気持ちがはやっています。今できることは、歌のレッスン。すでにいただいている曲を重点的に練習して、一曲ずつしっかりと歌えるようにボイストレーニングなどをしています。発声の基礎など、自分にとって足りないところを日々学んでいます。
東京公演:2020年3月1日(日)~3月28日(土)東急シアターオーブ
大阪公演:2020年4月6日(月)~4月18日(土)梅田芸術劇場メインホール
出演=アーニャ役:葵わかな、木下晴香
ディミトリ役:海宝直人(東京公演のみ)、相葉裕樹、内海啓貴
グレブ役:山本耕史、堂珍嘉邦(CHEMISTRY)、遠山裕介
ヴラド役:大澄賢也、石川禅
リリー役:朝海ひかる、マルシア、堀内敬子
マリア皇太后役:麻実れい
公式HP=http://www.anastasia-japan2020.jp/
公式Twitter=@AnastasiaJapan