挑戦的な役
――出演が決まった時の心境から教えてください。
舞台自体が久しぶりなんですが、(この作品は)イギリスの演出家さんで、日本で初めて上演される作品ということで、新鮮なことが重なっていて、自分としてもすごく幸せなことだなって思いました。
戯曲を読ませていただいたんですが、ただ恋愛を描くのではなくて人生を描いているので、作品自体に重みがあります。(マギーは)挑戦的な役でもありますし、(ホームズは)エンターテインメントに演出される方だと聞いたので、どんなふうに面白く昇華していけるんだろうと、今は楽しみにしています。
――戯曲を読んで感じた作品の魅力とは?
「ファウスト」自体が宗教的な部分だったり、哲学的な部分がフューチャーされているのかなと思うんですけど、「FORTUNE」はもう少し軽やかさがあるというか。現代のフォーチュンという男性を通して、より身近な悪魔との契約だったり、より身近な人間の業みたいなものを感じていただける作品です。
来ていただいたお客さまが自分の人生経験と照らし合わせながら見られるような、そういう距離感の近い作品になっていくと思うので、私もそういうふうに演じていきたいです。
森田剛との共演に「ドキドキ」
――今回は豪華な共演者がそろいました。
皆さん役者として大先輩の方々ですし、私としてはこれほど学べる機会ってないと思います。今回は1カ月の稽古期間を含め、長期間ご一緒できるということで、すごくうれしいです。
特に平田敦子さんは私が好きな舞台に出られていることが多いので、一ファンとしてお会いするのが楽しみです。
――森田さんの印象はいかがですか?
森田さんは舞台の経験も豊富ですし、「見ている方も苦しくなるくらい役に憑依されている」「見た人は圧倒される」など、周りからすてきなお話を聞くので、私もドキドキしています。
ポスター撮影で一回お会いしたんですけど、フラットな優しい、本当に自然体で接してくださって、それがうれしくて。こういう優しい方がフォーチュンを演じているというのが、またお客さんはグッとくるんじゃないかなって思います。
東京公演:2020年1月13日(月)~2月2日(日)東京芸術劇場 プレイハウス
松本公演:2月7日(金)~2月9日(日)長野・まつもと市民芸術館 主ホール
大阪公演:2月15日(土)~2月23日(日)大阪・森ノ宮ピロティホール
北九州公演:2月27日(木)~3月1日(日)福岡・北九州芸術劇場 大ホール
作=サイモン・スティーヴンス
翻訳=広田敦郎
演出=ショーン・ホームズ
美術・衣裳=ポール・ウィルス
出演=森田剛、吉岡里帆、田畑智子、市川しんぺー、平田敦子、菅原永二、内田亜希子、皆本麻帆、前原滉、斉藤直樹、津村知与支/根岸季衣、鶴見辰吾