「小劇場の新たな才能がドンと見せられる舞台を」インパルス堤下が盟友・渋谷悠と挑む舞台「愛害」11.8開幕!<堤下アツシ&渋谷悠 インタビュー・前編>
「今回は、渋谷さんと二人で“揉める”ことができるのが楽しいんですよ」(堤下)
――今回の「愛害」は、開店前の相席ラウンジに集まった12人の男女が、突然、災害らしき非常事態に直面して、地下の店内に閉じ込められて…という物語。全体的に、どんなトーンのお芝居になるのでしょうか?
渋谷悠:設定としては、深刻になりがちな方向性だと思うんですけど、全編シリアスっていうのは、僕は違うと思っていて。緊迫した状況、追い詰められた状況だからこそ生まれる笑いってあるじゃないですか。ですから、終始重たいものにはしないつもりです。
堤下アツシ:そうですね、僕も脚本の大村(仁望)も、コメディー的な要素は入れたいタイプですし、もし僕が観客だったら、そんな重い芝居は見てられないと思うので。ていうか、そもそも僕は重たい芝居なんてできないし。
渋谷:(笑)。それこそ、堤下さんがコミックリリーフとして存在する局面もあると思いますよ。
堤下:今回のキャストの中で、芸人は僕だけなんで、それはそれでプレッシャーですけどね(笑)。ともあれ、笑いの部分に関しては、渋谷さんと相談しながら足していこうと思っています。
渋谷:そう、そこも今回の楽しみの一つだよね。
堤下:今回は、「僕はこうしたいんですよ」「いや、こっちじゃないですか」とか言いながら、二人で“揉める”ことができるのが楽しいんですよ。渋谷さんは、常に答えをしっかり持っている演出家なので。
渋谷:ああ、確かに僕は“イエス・ノー”は、はっきりしてますね。
余談になりますけど、僕はアメリカンスクール上がりで、“イエス・ノー”を常に明確にしておかないと生き残れない環境にいたから、それが当たり前だと思って育ってきたんですね。でも、日本って違うじゃないですか。本音と建前があったり、相手を傷つけないための答えがあったり。ビジネスの世界でも、日本人がやんわりと断るつもりで「考えておきます」って言ったのを、アメリカ人は商談が成立したんだと思い込んでた、みたいなことが往々にしてあるじゃないですか。それと似たようなことが、僕の日常生活でもよく起きるんです(笑)。だから今回は、そういう齟齬がないように、変な気遣いはせず、ノーならノーと、ちゃんと言おうと。
堤下:それに、僕と渋谷さんが稽古場で揉めてた方が、他の演者たちも言いやすくなると思うし。
渋谷:なるほど。映画にしても舞台にしても、総合芸術ですからね。自分の思い通りの世界を作りたいのなら、小説や詩をやればいいわけで。
舞台や映画をやっていて何が面白いかっていうと、自分の想像を超えた瞬間に出合えることなんですよ。映画の現場でも、役者さんの声音とか間合いが、僕が想定していたものと違っていても、違っていていいケースと、違っていてはいけないケースがあって。いいケースは、自分の想像を超えられれば超えられるほどうれしい。その割合が多ければ多いほど、作品はよくなると思っています。
11月8日(金) 18:00開場 19:00開演
11月9日(土) 13:00開場 14:00開演 / 18:00開場 19:00開演
11月10日(日) 11:00開場 12:00開演 / 15:00開場 16:00開演
会場:恵比寿エコー劇場
(東京都渋谷区東3丁目18-3 エコービル)
<スタッフ>
プロデューサー:堤下アツシ
作:大村仁望
演出:渋谷悠
<キャスト>
後藤萌咲 倉田瑠夏
田中尚樹 真下玲奈
脇春 土井良祐
保土田充 長瀬貴博
小野弘喜 平館真生
大村仁望 堤下アツシ
チケット料金:前売5000円 / 当日5500円 ※全席指定
問合せ:チケットよしもと 0570-550-100(販売終了)
http://ticket.yoshimoto.co.jp/
■YouTubeチャンネル「堤下食堂」
https://www.youtube.com/channel/UCqyr-pk7f8TsgfRyKFyZCJw
■SHOWROOM「純喫茶堤下【堤下建設CEO】」
https://www.showroom-live.com/tsutsumishitaatsushi