“寅さん”の母を演じる井上真央「日本一のきょうだいのお母ちゃんになれて幸せでした」<少年寅次郎>
「彼自身の成長も重なっていた」
また、同作の大きな見どころとなっているのは二人の寅次郎の熱演。
小学生の頃の寅次郎を演じた藤原颯音については、「藤原くんは本当にああいう感じ(やんちゃ)ですからね(笑)。今までゲラゲラ笑っていたかと思ったら急に機嫌が変わったり…。
でもどこかの段階でスイッチが入ったみたいなんです。さくら(落井実結子)がしっかりしているからか、彼女に対して『負けちゃいけない、自分は兄なんだ』って。スイッチが入った瞬間が分かって面白かったです」と裏話を披露。
一方、中学生以降の寅次郎を演じる井上優吏にも撮影期間に変化があったという。
「1カ月ちょっとの撮影期間の間に顔つきが変わって、本当にびっくりしました。最初のうちは緊張でガチガチで、必死にその緊張をほぐしていたんです。はじめのうちは演出が寅次郎の気持ちの動きなども説明していたのですが、撮影の終盤には特に何も言ってないんですよ。
さくら(野澤しおり)と仲が良かったことや真央ちゃんと一緒に芝居をしていた影響もあると思いますが、寅次郎の感情をくみ取るということにとても優れていましたね。寅次郎も成長していきますが、彼自身の成長も重なっていたと思います」と語った。
11月16日(土)に放送される最終回では、しきりに腰をおさえるようになった光子を車家の人々は案じるが、平造(毎熊克哉)だけは知らん顔。そんな父を許せずにいる寅次郎と揺れ動く車家の人々の姿、そして寅次郎が“フーテンの寅”になるまでの姿が描かれる。
そして最終回に向けて、主演の井上よりコメントが寄せられた。
井上は、「『日本一の兄妹(きょうだい)』のお母ちゃんになれて、幸せでした」と出演の喜びを明かし、「どうか多くの皆さんに、寅ちゃんの旅立ちと成長を、そして車家を、最後まで見守っていただけたらうれしいです」とメッセージを送った。
毎週土曜夜9:00-9:50
NHK総合にて放送
出演:井上真央、毎熊克哉、泉澤祐希、岸井ゆきの、石丸幹二ほか
原作:山田洋次「悪童 小説寅次郎の告白」
脚本:岡田惠和
音楽:馬飼野康二
制作統括:小松昌代、高橋練
演出:本木一博、船谷純矢、岡崎栄