出演作品すべてに意味がある
――ちょっと質問を変えますね。Dream5からソロ活動に転向して、ちょうど3年がたちました。振り返っていかがでしょう?
とっても早かったです。感覚的には「まだ一年たったかなぁ」ぐらい。9歳でこの仕事を始めて、今年11月でちょうど10年目になったんですけど、お芝居を始めてからはまだ3年。
グループ時代は歌とダンスで、お芝居はしていなくて、グループから一人になったのはもちろん大きいことで、出演させていただい作品すべてに意味があると思っていますし、すごく貴重だと思いました。
「女優とはこういうものだ!」なんて正直まだ、おこがましくて言えないですけど、一冊の台本があって、一本の作品があって、それをみんなで作り上げていく空間は、すごく好きです。
“3年A組”では役を引きずっていた
――節目の今年に“3年A組”の生徒になれたことは、意義あることだったと思います。
3年A組の生徒として先生の菅田(将暉)さんの言葉を聞けたのは、本当に貴重なことでした。
自分の悪い部分と向き合わなきゃいけない作品だったので、苦しい思いもしたんですけど、先生は台本にないせりふをアドリブとして言ってくださるんですね。今の菅田さんの気持ちを、ドキュメンタリーのように生徒たち全員にぶつけてくださる。それが、すごく熱い瞬間で。
それを感じられたことが自分の中では大きくて、役者を続けていきたいという気持ちにつながったと思います。
――本編ではシリアスなシーンの連続でした。撮影裏では和気あいあいだったなんてことがあったんですか?
スタジオがあって、前室があるんですけど、普通はその前室が和気あいあいなんです。けど、あの作品に関してはとてもそんな雰囲気じゃなかった(苦笑)。私は、役をすごく引きずっていました。設定として、ずっと教室に閉じ込められていたんで、前室は一人一人が今から始まる撮影に向けて、気持ちを作る場でしたね。
ただ、撮影スタジオの下の階に食堂があったんですけど、そこが唯一ホッとできる和気あいあいの場。みんなでご飯を食べに行って、学食みたいでした。ご飯がまたあったかいんですよ(笑)。
――菅田さんは今年「第70回NHK紅白歌合戦」(12月31日[火]夜7:15-11:45、NHK総合ほか)に初出場します。Dream5時代に出場している“先輩”紅白歌手として、アドバイスがあれば…。
いやっ、もう、そんなっ…絶対に見ますっ!(笑)
――では最後に、今年を振り返っていただきつつ、2020年の抱負をお願いします。
この舞台に出られることも大きなことですけど、今年はソロで初めてカレンダーを出させていただけて、皆さんにお会いできる機会が去年より多く取れたことが、すごくうれしいです。
カレンダーイベントもあったんですけど、それは一人になって初めての単独のイベントですし、(個人としての)グッズが出るのも初めてなんですね。もっとこういう機会を作りたいですし、もっとたくさんの人に知っていただけるように(これからも)頑張りたいなと思いました。
文=伊藤雅奈子
12月4日(水)~8日(日)
会場=東京・シアタートラム
作・演出=山崎彬
音楽=岡田太郎
出演=日比美思、藤原祐規、田中怜子、久保貫太郎
中西柚貴、潮みか、東直輝、畑中華香、植田順平、山崎彬
公演特設サイト=http://waruishibai.jp/meatthezoo/
劇場公式サイト=https://setagaya-pt.jp/performances/next12.html