バイオレンスでありながら、コミカルなダークファンタジー
――それぞれ演じる上で意識されたことはありますか?
近藤:声の変え方に特別な意識はせず、想像したのは自分がニカイドウとしてこの世界に降り立ったときの感情です。笑い声1つとっても、「こういうとき、ニカイドウはどんな笑い方をするんだろう」とか。シチュエーションによる感情の機微。細かい仕草からニカイドウ節を作っていけるように。そういうところでの試行錯誤ですね。
高木:こういう世界観、なかなかないじゃないですか。色合いにしても、何となく暗いというか、本当に太陽は昇っているのかっていう感じの混沌とした世界。読み手側の人たちもいろいろなイメージを持っていると思うので、それにちゃんとハマっているかどうか。僕は僕なりの役の作り方をしているけど、この作品を愛しているファンの方々はどう思ってくれるのか。そこの反応は興味深いですね。「面白いね」って言ってもらえたらうれしいです。
――序盤の映像を拝見しましたが、ダーク、バイオレンスというのと同時にコミカルでもありました。
高木:暗く演じようとは思っていないですね。むしろ、コミカルなダークファンタジー。音響監督の藤田さんからもそういう演出をいただいていて、クソ真面目にやっていると、「もっと弾けちゃってください」「もっと若めの声にしてください」とかダメ出しがくるんですよ(笑)。
近藤:1話目から皆さんキャラが立っていて、お芝居のアプローチも個性的で。初回のアフレコから想像していなかった世界観が一気に広がっていきました。そういうユニークな世界観の中でニカイドウの立ち位置を確立していかなければいけないので、私も負けずに、必死に、セリフ1つ1つを印象付けられるようにって。
――なかなかスムーズに…とはいかないですよね。
近藤:難しいですね。すごく表情が豊かな子だし、アクションにしてもいろいろな仕掛け方があって、そういう非現実的な表現を、声の力でどうリアルにしていくのかは苦労しています。カイマンと話しているときは気さくな女の子。魔法使いの世界に行ったときは低いトーンになって、客観的に見ると少し怖さも感じるんですよ。そういうギャップの部分も意識して。あとは恥を捨てて、女の子っぽさを出さず(笑)。堂々とやるしかないという気持ちで、全身全霊でぶつかっています。私、普段からそんなに女の子らしくはないんですけど(笑)。
高木:こう見えて、けっこう男っぽいらしいですよ(笑)。一回飲んでみると分かるかもしれない。って、飲めないんだよね~?
近藤:飲めないです(笑)。ニカイドウって、最初は自分とかけ離れているように見えたんですけど、そういうあまり女子っぽくないところとか、どこか自分の素の部分とつながるところがあったので、自然にリンクして楽しく演じることができました。
高木:グロテスクな絵もけっこう出てくるけど、意外にそういうの好きなんだってね?
近藤:そうです(笑)。
高木:そういう玲奈ちゃんの隠れた部分が、きっと今後のお芝居に出てきますよ(笑)。
1月12日(日)よりスタート
毎週日曜夜0:00-0:30
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