輝き増す中川翔子、2020年は「歌って、描いて、子供たちの声をもっと聞きたい」<後編>
歌手、声優、イラストレーターと、さまざまな顔を持つ中川翔子。昨年は約5年ぶりとなるニューアルバム『RGB 〜True Color〜』のリリース、自身の経験をもとに執筆した著書「『死ぬんじゃねーぞ!!』いじめられている君はゼッタイ悪くない」の出版など、例年に増してアクティブな1年だったことは間違いない。2020年、あふれんばかりの夢と希望に満ち、輝きを増す中川に、2019年を振り返りながらいま、思うことを聞いた。後編は、自著出版、改めてハマった油絵、そして2020年に挑戦したい事について。
子供たちを通じて出合った、最近のハマりもの
そういえば、最近油絵にハマっています。とある高校の子たちと過ごす番組に呼んでもらったのがきっかけだったんですけど。
以前個展を開いた際にも油絵を描いたんですが、忙しいとできないなって思っちゃっていて。でもその学校でアラ・プリマ技法というものを知ってから、意外と1日でも描けたりできるんだと。それで帰ってからも、キャンバスをいっぱい買って。油絵ってすごく楽しいし、残るのもいいんですよね。本気で残そうと思ったら数百年残るというところも尊い。
そしてその高校のみんなは、ちょっとでも時間があったらすぐ絵を描いて、褒め合うんですよ。なんて素晴らしいんだろう!と。私自身も、改めて絵を描くことが大好きだなと実感した出来事でした。
――数百年残るって、確かにすごいことです。
先ほどもお話しましたが、夏に父が描き残していた歌詞や絵がいっぱい出てきたんですよ。そのとき原画があるって素晴らしいな、と感じたのもありますね。私が9歳のころに32歳で亡くなったんですけど、もしその時代にタブレットがあったら父も使っていただろうけど、なかったからこそ残っているし、原画が残った方が“生きた証感”があるなと。
父の絵には猫や空がいっぱい描いてあって。それにも影響されてアルバムのジャケットを描いたり、いっぱい原画を残すために絵をたくさん描きました。そういうモードに火がついたのも有り難たかった。いつかまた、個展も開けたらいいですね。