映画を愛するスピードワゴンの小沢一敬さんならではの「僕が思う、最高にシビれるこの映画の名セリフ」をお届け。第14回は、ヒュー・グラントとドリュー・バリモアが初共演を果たしたロマンティック・コメディ、『ラブソングができるまで』(‘07)。さて、どんな名セリフが飛び出すか?
──今回は、少し古い2007年の映画をチョイスしていただきましたが。
小沢「うん、今回も面白かったね。なんていうかさ、最近はどんな映画にも『実はこういうメッセージが込められてます』とかって意味を持たせたがるでしょ。もちろん、それはそれで楽しいし、映画を観終わった後で友達と語り合う面白さみたいなものもあるんだけどさ。その一方で、何も考えずに、ただただ楽しい映画を観たい日もあるじゃん。そういうときにピッタリの映画だと思うよ、これ」
──ホントに楽しいエンターテインメントな映画ですもんね。
小沢「そうやって単純に楽しいっていうことは、すごい価値があると思うし。だから、そんな映画をこうやってわざわざ語ろうとすることが、実は失礼なんだよ(笑)」
──確かに、こんな風にじっくり語られたことのない映画だと思います。
小沢「そうだよね。だって、語るべきところがあんまりないから(笑)。でも、それってすごいことだよ。俺はカレーが大好きなんだけど、カレーのうまさを説明するほどバカバカしいことはないと思ってるのね。『カレーはおいしい』って言葉が一番なんだから。それを『これはスパイスが何種類も入っていて…』なんて言ってるやつ、イヤじゃん」
──そんなカレーがおいしいのと同じぐらい、当たり前に面白い映画ということですね。
小沢「なんの教訓もないもんね、いい意味で。だから、もしかしたら高尚な人とかはばかにするかもしれない。あんな映画の何がいいんだって。でも、あえてそれを言わせちゃう映画って、すごくない? そうやってばかにされることすらも、最初からセットになってるんだから。それぐらい器のデカい映画だと思うよ」
──ばかにされがちだけど、決してばかにしたもんでもない映画。
小沢「そう思うね。また、そういう映画だから(上映時間が)100分ぐらいであるべきだし。これが2時間半あったら、俺もちょっと文句言ってた可能性あるから(笑)」
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