崎山つばさ、鈴木拡樹の“ある姿”に「たまらなくかわいかった」

2020/05/01 06:00 配信

映画

“東映ムビ×ステ”の第二弾となる「死神遣いの事件帖」に出演する崎山つばさ撮影=富田一也

映画と舞台という2つのメディアでひとつの作品世界を公開&上演するプロジェクト“東映ムビ×ステ”の第二弾となる「死神遣いの事件帖」。映画版「-傀儡夜曲(くぐつやきょく)-」は、鈴木拡樹演じる探偵業を営む久坂幻士郎と安井謙太郎演じる死神の十蘭が連続殺人事件を解決していくミステリー時代劇。そしてその続きにあたる舞台版「-鎮魂侠曲(ちんこんきょうきょく)-」は、崎山つばさ演じる侠客のリーダー庄司新之助と十蘭が江戸で大暴れする物語。

映画と舞台の両方出演する崎山つばさに、作品の魅力や撮影秘話、今年の活動について語ってもらった。

――映画でも舞台でも活躍する新之助はどのような人物だと感じて演じましたか?

ざっくりとした枠組みとして、新之助は吉原遊郭の惣名主を父にもつ侠客のリーダー。まぁまともに働いていないので、世の中的にはどこかつまはじきにされている存在でもあると思います。衣装もその時代の歌舞伎モノと言われる派手な格好をしていますし…。ただ、新之助の心の部分で言うと、自分が良しとしないことは許さないというブレない心を持っていて、その意志の強さはすごくカッコいいと感じました。そしてアニキと慕ってくれる人も多く、人として魅力的なんですよ。なのでその男らしさを出すために、リーダーとしてドンと構えていようと意識しました。

――演じていて映像と舞台の違いを感じますか?

かなり違いますよ。映画は最初から順番に撮影できたらいいですがそうできないことも多く、点をたくさん撮っていって、最後につなげていくというイメージ。対して舞台は一筆書きのように順を追って演じていきます。映像はつなげて線にしたとき、違和感をなくさしなければいけないのがちょっと大変でしたね。気持ちなどつながりが大事で。あと、映像はカメラ位置も気にしなくてはいけなくて…。殺陣で最後ビシッと決めるシーンで、顔が手に隠れていてやり直しなんてことも何回かありました(笑)。手の位置など数センチで印象が変わってしまうのも面白いですよね。まぁやっていくにつれてなんとなくつかんでいきましたが。

――殺陣も映像と舞台でまた見せ方も違ってきますもんね。

そうなんですよ。舞台は練習を重ねて熟成したモノをお見せするという感じですが、映像はその瞬間、心に起きてくるモノを大切にして演じました。この感覚の違いは面白いですね。主人公の気持ちに近いのは意外と映像の方なのかも知れない。だって敵と事前に練習なんてできないですから(笑)。あと舞台はその場で生身の人間が戦っているので汗や息づかいを感じることができますが、映像はその代わりに上や横など普通は見られない角度から戦いを見ることができる。やっぱりけっこう違うと思います。