インタビューでも「アイドルに向いていない」「私なんて」といったネガティヴ発言が多かった彼女にとって転機となったのは、8thシングル「気づいたら片想い」でセンターを務めたとき。
戸惑いはかなりのものだったようだが、自身で「あまりヘナへナしなくなった」と語るように、妥協を許さないストイックで真面目な性格が前に出るようになり、その後の活動で芯の強さを見せることも増えた。センターとしての壁を乗り越えたことで、女優としてのステップが見えたとも考えられる。
そして、シングル表題曲の初センターを務めた15 thシングル「裸足でSummer」以来、快進撃を続け、白石卒業後の乃木坂を牽引していくであろう齋藤飛鳥。日本人とミャンマー人とのハーフで、子役として活動していた彼女も、小学生で不登校になり、引きこもりが続いていた過去がある。
その後、知人の勧めでオーディションに応募し、乃木坂46のメンバーとなるものの、表題曲選抜メンバーに選ばれないアンダー(非選抜)になることもしばしば。さらに、文学少女であった彼女は、世間が求めるような笑顔を振りまくアイドル像とのギャップに苦悩する。
だが、それを否定し、何事にもこびない自然体キャラを出したことで、新たな魅力を得ており、2度目の単独センターを務めた21stシングル「ジコチューで行こう!」は、そんな彼女の気持ちを表わしていると言えるだろう。
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