「やっぱりどこかで、自分発信で何かやりたいなっていうのは常にあって」
――エッセイを発表されたり、YouTubeでラジオを始めたりと、東野さんは今、自分の考えを世の中に向けてダイレクトに伝えたい、というモードなんでしょうか。
東野幸治:いや、たまたま重なっただけですね。ラジオなんかは、3年くらい前からやりたいって言うてましたから。
僕が今テレビで求められてることって、番組に来てくださったゲストの方から、思っていることや考えてることを引き出す、という仕事じゃないですか。言うたら、「世の中の人たちはきっと、こういう話が聞きたいんだろうな」っていうことを聞き出すのが仕事なんですね。それはそれで楽しい作業なんですけど、やっぱりどこかで、自分発信で何かやりたいなっていうのも常にあって。そう考えたときに、「あっ、YouTubeっていう便利なものがあるな」って思ったんですよね。で、実際やってみると、何でも自由にできるし、これはなかなか楽しいぞと。
――「幻ラジオ」では、今後どんな企画を考えてらっしゃいますか?
東野:企画的なところは、実は全部、娘に任せてるんです。僕が音源を送って、それを娘が配信するっていうシステムでやってますんで、僕が「こんなん、どう?」と言うたところでね、娘から「いや、それは違うわ」ってダメ出しされるかもわかりませんし(笑)。
――例えば、「この素晴らしき世界」の音声版とか…?
東野:あっ、確かに、自分の好きな芸人さんについてしゃべるっていうのは面白いかも…って今、思いました(笑)。芸人さんの話は、(「この素晴らしき世界」を手に取りながら)こうして一冊の本になって、今はもうやりきった気持ちですけど、今後、またやりたいなと思うかもしれませんもんね。そのアイディアは、頭の片隅に残しておきます。ありがとうございます(笑)。
東野幸治・著
発売中/1300円+税/新潮社
■YouTubeチャンネル「東野幸治の幻ラジオ」
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