生活保護というシステムの裏に潜む人々のさまざまな思い、その中でも途方もないやるせなさ、悲しみ、どこへ向ければいいか分からぬ憤り、怒りをぶつけていくことがこの作品での自分の役割だと思っています。
魅力的なキャストの皆さま、そして再び瀬々監督とご一緒できることを大変うれしく思います。
監督とは前回2カ月の岡山ロケを共にしましたが、今回の舞台は宮城です。またしばらく、瀬々組の濃厚な映画の世界に浸ってきます。
瀬々監督と数年ぶりにご一緒しますが、監督ならではの、リアリティーと素朴な人間の感情が入り混じる現場に身をゆだねようと思います。
不可解な連続殺人事件を追い掛ける刑事役となりますが、今までとは一味違う刑事像となる予感と期待があり、撮影現場に入る事が今から楽しみです。
今回の物語の舞台は宮城県を中心とした東北地方になりますが、東日本大震災のみならず、日本各地で発生している天災を風化させないためにも、物語を通して記憶と思いをつなげていければと思います。
この度、円山幹子役で出演することになりました、清原果耶です。脚本や現地で感じたものを、できる限りたくさん胸に抱き留めて、彼女を生きたいと思っています。
この映画が誰かの心を温め、これからにつながる灯火のようなものになれば幸いです。撮影はまだ始まっていないのですが、監督、スタッフ・キャストの皆さまと全身全霊で臨めればと思います。
今という時代だからこそ、生まれるべき映画になればと思います。
「64-ロクヨン-」以来の瀬々組、緊張感を持ってワンカットワンカット大事に演じられればと思います。
東日本大震災から9年、今もなお、この脚本の中の登場人物たちのように、長きにわたってやりきれない叫びを抱え続けている人々がたくさんいると思うと、自然災害とはどれだけ惨く恐ろしいものかを、あらためて痛感させられました。
自分の役どころが、この映画の持つメッセージを受け取らなければならない対象にあると感じています。自分の目で見て感じ、抱いた気持ちを大切に、撮影に臨んでいきたいと思います。
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