神木隆之介&内野聖陽を変えた“人との出会い”<「連続ドラマW 鉄の骨」インタビュー>
池井戸潤の小説を原作としたWOWOWのオリジナル作品「連続ドラマW 鉄の骨」が4月18日(土)より全5話にわたって放送される。同シリーズでは過去にも池井戸作品が複数映像化されており、2009年放送の「連続ドラマW 空飛ぶタイヤ」は「第26回ATP賞テレビグランプリ2009」でグランプリを受賞している。
本作の舞台となるのは2000年代初頭、大手ゼネコンによる「脱談合宣言」が発表された直後の建設業界。「池松組」の建設現場から業務部に転属された若手社員・富島平太(神木隆之介)が、常務取締役・尾形総司(内野聖陽)らとともに大型の入札案件獲得に奮闘しながらも「談合」の是非に葛藤する姿を描いている。
硬派な社会派ドラマながらエンターテインメント性も高い本作で池井戸作品に初主演する神木と、重厚な演技で深い人間性を魅せる内野に本作の魅力、仕事を続けるうえで影響を受けた作品や人物について聞いた。
談合は絶対悪? 必要悪?
――台本を読んだ時にどのような点に魅力を感じましたか?
神木「僕自身は会社員として働いた経験はありませんけど、台本の中で描かれている組織や大きなシステムが抱える理不尽さや『正義ってなんなの?』という問いかけが、とがった形で心に刺さりました。平太と同世代ということで共感できる部分もありましたね」
内野「今作の大きなテーマが『談合』ということで、ゼネコンがらみの事件などについていろいろ勉強しました。仕組みが分かってくると、この台本がすごくドラマチックな構成になっていることが改めて分かりました。演じる側としては、ゼネコンの裏側といいますか、あまり僕らに見えていない部分をどう自然に描写していくかというのが大きなハードルでもあり面白みでもありました」
――確かに過去のニュースなどでは『談合』が“絶対悪”として扱われていますが、今作では“必要悪”という見え方もしますね。
神木「誰かの個人的な利益のために犯罪を犯すということではなく『国がもっとよくなるために』という面でも『談合』が成り立ってきてしまったことが“必要悪”と言われる要因かなと思います。そんな中で『法を犯さずに建設業を成立させていくにはどうしたらいいのか?』と考えるのが平太の役割だったりするのかもしれません」
連続ドラマW 鉄の骨
放送日時:2020年4月18日(土)22:00~
チャンネル:WOWOWプライム