神木隆之介＆内野聖陽を変えた“人との出会い”＜「連続ドラマW 鉄の骨」インタビュー＞
――素敵な表現ですね。一方で、その尾形にとって平太はどんな部下なんでしょうか？
内野「自分の生き方に正直で、自分なりの感覚できちんと生きている青年です。尾形だけではなく、談合を仕切るフィクサーの三橋萬造さん(柴田恭兵)も、その資質を見抜いています。間違っていることに対して『間違ってる！なぜ直さないんですか？』と言えちゃうのは、ただ単に若さだけじゃなく、建設を愛するひたむきさや危なっかしいまでの大胆さがある。そういう魂が何かを変えていってくれるんじゃないかという期待が三橋さんにも尾形にもあるんだろうととらえています。若くて可愛いからちょっと利用してみようと思った…という解釈もありですけどね(笑)。神木くんが演じるからそう見える部分があるかもしれないし、僕の中ではそういう見方もありだと思っています」
あの人物＆あの作品との出会いが自分を変えた
――平太や尾形のように職場環境の変化やある人物との出会いが、その後の自分に影響を与えたという経験はありますか？
神木「作品としては映画『桐島、部活やめるってよ』ですね。撮影は僕が高校生の時に行われて、公開されたくらいのタイミングでちょうど卒業しました。作品のメッセージが『本当にこれでいいのか？』と受け止められる内容だったんですけど、当時、僕の中では残りの学校生活の中でどんなことが起きてどんな風に卒業していくんだろうと期待が大きかったんです。いざ卒業してみたら、希望もありつつですが、綱渡りをしているような感覚になりました。大海原に放り込まれた気分になって。もう守られていないから、自分で頑張っていかなきゃいけない！と思っていたときに試写を見たので、作品のメッセージがブーメランのように自分に返ってきたんです。影響を受けた人物としては中井貴一さん。共演させていただいた時の立ち振る舞いが本当に紳士的で、真ん中に立つ人がどう現場の雰囲気を作るのかを学ばせていただきました。それまでは、自分が現場に行って楽しいかどうかという気持ちだったんですけど、貴一さんと出会って以降は、周りのみんなが楽しい雰囲気で進んでいけたらいいなという思いが強くなりました」
連続ドラマＷ 鉄の骨
放送日時：2020年4月18日(土)22：00～
チャンネル：WOWOWプライム
