「コロナが明けて最初の舞台は、全員もれなくスベると思います(笑)」麒麟川島が語る“大喜利愛”と“アフターコロナのお笑い界”<インタビュー・後編>

2020/05/24 06:00 配信

芸能一般 インタビュー

「コロナ禍を経験したことで、感謝の気持ちをもってお笑いをやれるようになるんじゃないですかね」


川島明(かわしま・あきら)=1979年2月3日生まれ、京都府出身。お笑いコンビ・麒麟のボケ担当。漫才をはじめ、「ウワサのお客さま」(フジテレビ系)などバラエティー番組でも活躍中


――この本の作業は一段落ついたかと思いますが、外出自粛が続く中、今はお笑いへの情熱を何にぶつけているのでしょうか?

川島明:今は、こうしてこの本のプロモーションなんかもやりつつ、2週間に1回の雑誌のコラム連載の仕事にも精を出してます。でも、原稿が書けたら送り、書けたら送り…ってやってたら、編集者から電話がありまして、「来年の2月分まで原稿が届いてます。申し訳ないけど、その頃に、あなたの連載が続いてるかどうかわかりません」って、書くのを止められたんですよ、「落ち着いてください、川島さん」って(笑)。そらそうですよね、気付いたら、1日に4、5本のコラムを書いてましたから。ただ、「落ち着いてください」って怒られ方は初めてやったんで、ちょっとショックでしたね。だから今は、落ち着いています。

――(笑)。この約2カ月の間、ご自宅で過ごすようになって、人生観やお仕事に向き合うスタンスは、何か変わりましたか?

川島:僕ら芸人の場合、活動の幹である漫才が取り上げられた状況なので、笑い声を聞いてないんですよね。これまでは、当たり前のように「今日も劇場出番か」なんて言いながら、毎日何千人のお客さんの笑い声を聞いていた耳が、今は、せいぜい3人くらいの笑い声しか聞いてない、という…。今まで、いかに恵まれていたかってことを思い知らされましたね。

――コロナが終息して、以前のような日常が戻ってきたとしても、ちょっと違う景色が見えてくるのかもしれませんね。

川島:そうですね。今は全芸人が、弓で言うたら、弦が切れるくらい引っ張って構えたままの状態になってるんで、コロナが明けて最初の舞台は、全員もれなくスベると思います(笑)。

ただ、真面目な話をすると、この時期を経験したことで、感謝の気持ちをもってお笑いをやれるようになるんじゃないですかね。

あと、普通の生活が戻ってきたとしても、インスタとかTwitterとか、SNSでお笑いを発信する機会は増えていくと思うので、僕も時代に置いていかれないように、テレビとネットと、二足のわらじで頑張れたらええかなと思います。