「“犯人探し”は必要でしょうか」新型コロナ感染時には問題提起を
赤江アナの率直なコメントは、ときに社会的な問題を鋭く切り取る。
コロナの感染拡大により暗い話題が多くなる中、いつも明るく楽しい“珠ちゃん”のラジオに癒やされていたリスナーは多い。
しかし4月、赤江アナのパートナーと、赤江アナ自身のコロナ感染が判明。3月には志村けんさんが同ウイルス感染により亡くなっており、体調を心配する声が多くあがった。
「たまむすび」を休み、外山惠理アナらが代理を務める放送の中で、赤江アナは同番組に自身の状況やコロナに関する意見を何度か寄せている。
4月16日、「かかった事を周囲に知られたくないという方も、いまだに少なくないと聞きます」「感染ルートをたどる意義も当然あるでしょう。ただ、誰が誰にうつした、この人の前の、その前は誰?という過剰な犯人探しは、今、この時点において必要でしょうか」と問題提起。
このメッセージは、様々なメディアで取り上げられ、翌17日には「コメントを出すのは本当に難しいと実感しています。私も細心の注意は払ったつもりですが、誤解されている点もありますので、 改めてお伝えして頂きたく思います」とした上で、「追跡調査の意義を否定したつもりはなく、それを当然したうえで誰々がうつした、というような過剰な犯人扱いは必要でしょうか?という意味合い」であると補足している。
確かに、感染が拡大していく中で、罹患者をいたわるのではなく“犯人探し”になりがちな社会的ムードは、今も少なからず続いている。
17日の補足コメントから、この発言は約20年間、自身もメディア側の人間として多くのニュースを取り上げてきた赤江アナが、ある種の“覚悟”をもって発したものであることが分かる。
いつも率直で忖度のない発言をする赤江アナの、心からのメッセージだからこそ、大きな反響を呼んだのではないだろうか。
なお、新たな誤解を避けるため詳細はTBSラジオ公式サイト内『【追記あり】「たまむすび」リスナーさんへ~赤江珠緒さんからのお手紙(全文)』を参照いただきたい。緊急事態宣言が解除された今でも参考になり、また胸を打つメッセージが全文公開されている。