“成長のきっかけ”となった作品とは
根っからの努力家のようだ。スカウトがきっかけでデビューした当初は全てに戸惑ったが、「作品ごとに違った経験がプラスされていったように感じます。今も勉強している最中で、自然体でお芝居することはまだまだ難しいです」と語る彼女にとって、大きな存在となっている作品は2016年のドラマ「奇跡の人」(NHK BSプレミアム)。
「いろんな人々が暮らすアパートで、問題を抱えている子を中心に繰り広げられる物語だったので、ストーリーからも宮本信子さんをはじめとする先輩たちからも学ぶことがたくさんありました。自分が成長するという面でも大きな作品になったと思います」
こうした経験を糧に、今後も瑠衣という難役に挑んでいく。
「現在、爽さんと(元恋人の)秋山さん(町田啓太)との関係は心が救われるシーンになっていますが、この2人の関係性の変化も見どころです。それから何が原因でこんな試練を爽さんが負わなければならないのか? 皆さん、爽さん目線で見ていらっしゃると思うので、そこをハラハラしながら見ていただければと思います」
●なかむら・ゆりか=1997年3月4日生まれ、神奈川県出身。「映画 賭ケグルイ」(2019年)、「左ききのエレン」(2019年、TBSほか)、「女子高生の無駄づかい」(2020年、テレビ朝日系)などに出演。
取材・文=及川静