――綾野さんは、機動捜査隊という役を演じたことで、感じたことなどはありますか？
綾野剛：機動捜査隊の役を演じて、「事件を起こしてしまった犯人がどういう人なのか」よりも、「なぜ事件を起こしてしまったのか」ということを考えなきゃいけないんだなと勉強になりました。警察の方々はそれを当たり前に考えていると思うんですが、メディアでは、事件を起こした犯人はどんな人なのかなど、犯人の人間性にフォーカスを当て、時にデフォルメしてしまう。
でも、「なぜ事件を起こさずにはいられなかったのか」「そこまで追い込まれてしまったのか」を考えさせられるようになりました。
人には理由がないと何か起こすことは絶対あり得ないと思うので、その理由から目を背けてはいけないなと。そこは一番濃い部分で、その気持ちを蓄え続けちゃうと壊れちゃうと思うんです。
でも、機動捜査隊の皆さんはそこから目を背けないという姿勢で仕事されていることを、今回“機捜”という仕事に触れて、僕たち自身が体感させられているような気がしますね。
「MIU404」は、犯人に向き合っている「バディ」を軸に描いている作品なので、事件が起こったことに対して一緒に考える「バディ」や、第4機動捜査隊のチームの姿を通して、視聴者の方も何か感じ取っていただけるものがあるのではと思います。
元“機動捜査隊”の方と食事に
――星野さんは、機動捜査隊という仕事についてどのような印象を持たれていますか？
星野源：最初は機動捜査隊という部署があることを知らなかったんです。今回ドラマの資料を頂いたときに、捜査一課の人が出ていく前に機動捜査隊の方々が捜査に当たることを知って。
しかも、24時間勤務で、その次の勤務は数日後という勤務体制が独特だなと思いましたし、24時間という制約がある中で2人の主人公が犯人逮捕に奮闘する話は、なんてドラマ向きなんだろう！って思いました。
今回、元“機動捜査隊”の方とお会いして、ご飯もご一緒できたんです。とても優しい方だったんですけど、目の奥が命を懸けて戦ってきた人の目をされているというか、言いようのないオーラを発していまして、自分たちには想像が及ばない部分があるんだろうなと思いました。
そんな中で、自分にも分かる部分だなと思ったのが、「相棒」っていうものがいかに大事という話をしてくれた時に、一緒にパトロールする「相棒」は、家族以上に長い時間一緒にいる人になるから、家族のこと、悩み、趣味とか、何から何まで相手に全部話すと仰ってました。主体が「トーク」なので「相棒」の仲も深まるし、それはドラマの中ですごく生かせるなって思いました。
「何を話すんですか？」って聞いたら「好きなラーメン」についてとか(笑)。それってすごく「人間」だなって思うし、警察官は当たり前に「人間」であるというところがドラマのストーリーにもすごく出てくるので、そういうところがドラマでは見せられるなって思いました。
話が進むにつれて、車の中で伊吹と志摩がお互いのことを話すシーンもだんだん増えていくので、それも楽しみにしていただきたいと思います。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
金曜ドラマ「MIU404」
6月26日(金)スタート
毎週金曜夜10:00-10:54
TBS系で放送
※初回は15分拡大して放送
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