東海テレビの「昼ドラ」時代から多くの作品に出演させていただいており、今の私の演技の素地をつくっていただいたといっても過言ではありません。その東海テレビの作品にまた参加させていただけることは、役者「神保悟志」にとってはこのうえない喜びです。
今回の作品はとても繊細で、難しい題材を扱っています。台本を読んでみて改めて、丁寧に作っていかなければ作品の本質が視聴者の皆様にちゃんと届かない、と身の引き締まる思いがしました。
僕が演じる百合亜の父・相川宗一は、百合亜の事件をきっかけに妻と不仲になり、会社の部下との不倫に走ってしまう男。どのような理由があって、家庭を捨てたかまでは詳細に描かれてはいませんが、この状況下で逃げるのは絶対にダメ。
男として、家長としての役目を果たすべきだと僕は思います。作品の持つ繊細さをリアルに表現し、皆様にお届けするために丁寧に作り上げております。どうぞご期待ください。
今回のオファーは、私にとって初めてのドラマ出演となるのでうれしさと緊張感がありました。台本をいただいたのが原作を見た後で、日本リメーク版ではどう表現するのか、どういう家族なのかといった違いを理解しながら読みました。そして、私の演じる百合亜の妹・相川千帆は、思っていたよりも刺激的な役でびっくりしました(笑)。
「なんであんなこと言ってしまうんだろう…」と思う場面がたくさんあるのですが、13年もの空白があって、姉の百合亜のことが何も分からない、想像でしか埋めることができない時間を考えていたら、千帆の中の葛藤が見えてきました。
実際に現場でその空気感を感じてみたら、家族が好きだからこそずっと辛くて、でもどうしたらいいかよくわからなくて、人を傷つけながらも自分もボロボロになってきたんだと感じました。13年間をそれぞれに過ごした家族が、これからどのように現実を受け止め進んでいくのか楽しみにしていただけたら嬉しいです。
僕自身、「オトナの土ドラ」を一視聴者としてずっと観ていたので、その作品に出演できるということを素直に嬉しく思います。台本を読む前に原作を見たのですが、話が進むごとにどんどん伏線が明らかになり、次が気になる、早く見たい、と思うような作品でした。
日本リメーク版は、原作と比べると物語の展開や、表現、ニュアンスにちょっとした違いがあり、台本を読んでいて楽しかったです。
僕の演じる日置渉は、いつも人の顔色を気にして、なんとなくフワフワした人。むかし好意を寄せていて、悩んで頼る人のいない百合亜と13年ぶりに再会、手を差し伸べるんだけど自分には婚約者がいて、「この優しさは正解なのか?」と疑問を抱く場面が心に残りました。
僕の印象では、心のままに正直に行動してしまう人なんだと思います。苦しくてつらいこともありながら、前を向いて生きていく主人公の百合亜の強い気持ちがとても胸に刺さる作品です。次々と浮かび上がってくる「真実」を、ぜひお楽しみください。
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