――今回、アルバム全6曲のうち3曲で作詞に初挑戦されていますが、いかがでしたか?
作詞をしたいという思いはあったんですけど、ゼロからのスタートだったので、どういうふうにやればいいのか分からないですし、いざやるとなると自分の言いたいことがまとまらなくて、結構時間がかかりましたね。
この時間でやる! って、決めないと、もうずっとふわふわ巡っちゃうので「今からやるぞ!」って時間を決めて、自分の中でストーリーを作って、このワードは入れたい、でも曲に言葉がはまらないから言い換えてって、辞書とにらめっこしながら作詞しましたね。
――作詞をする際には、すでにどの楽曲を西山さんが担当するか決まっていたのでしょうか?
そうですね。曲のメロディーを聞いた時に、どれが言葉をはめやすいかな? 自分の中で言葉が出やすいかな? って、選んで、この曲で作詞したいですという形で、自分から伝えましたね。
――今回、西山さんが作詞をされた5曲目の「とびきりの夜はここにある」、6曲目の「タイムマシン」の2曲を聞かせていただきました。どちらも詞にカタカナが使われているのが印象的で、目で見ていても楽しかったです。
本当ですね! 言われてみるとカタカナが多いですね(笑)。意図せずですが、うれしいです。この時は、漢字でもなく平仮名でもなく、カタカナがすごくしっくりきたんですよね。
――そうだったんですね。5曲目の「とびきりの夜はここにある」は、西山さんがゲーム「あつまれ!どうぶつの森」にハマられているというイメージも相まってなのですが、ネオンの中で西山さんが踊っているような風景が浮かびました。
うれしいです! 「どうぶつの森」のような楽器や、エレピ(※エレクトリック・ピアノ)を使いたいということを会議でも僕から伝えていたんです。
「どういう音楽が好きですか?」って聞かれて、「どうぶつの森みたいなのが好きです」って答えていたので、「真昼どきのステラ」もそうなんですけど、全体的にエレピが入っていたり、ピコピコっぽい感じの音が入っていたりするんですよ。
それが反映されていて、それを感じ取ってくださったので、「やったぞ!」ってチームに伝えます(笑)。
――よかったです(笑)。今後も作詞には挑戦したいですか?
そうですね。元々、クリエイティブなことが好きなので、出来上がっていく過程に自分が参加できていることがすごく楽しくて、歌詞カードをレコーディングの時に頂くんですけど、そこに“作詞:西山宏太朗”って入っていて、「あっ、本当に作詞したんだな」って、自分の言葉で歌えるということをすごく感じましたね(笑)。
変な話なんですけど、生み出すまでは自分のものなんですよね。でも、生み出しきった後っていうのは、不思議なんですけどちょっと自分のものではなくなった感じなんです。
自分の確固たるイメージがあるから、この曲ができているんですけど、曲が出来上がって「これで行きましょう!」ってなった時に、改めてこの曲と向き合えるんです。作詞は曲を形成していく中ですごく勉強になりましたし、愛情もさらに深まったなって思いますね。
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