仲野太賀×矢本悠馬「カットが掛からない時間がツライ。笑いが耐えられない」＜今日俺連載その9＞
2018年のヒットドラマを映画化した「今日から俺は!!劇場版」が7月17日より公開中。卑怯だけどケンカは強い金髪の三橋貴志(賀来賢人)と、三橋の相棒でツンツン頭の伊藤真司(伊藤健太郎)がコンビを組んで、強敵たちと戦いを繰り広げる。
今回は、三橋＆伊藤にライバル心を持っている紅羽(べにばね)高校のツッパリ、今井勝俊を演じた仲野太賀と谷川安夫を演じた矢本悠馬にインタビュー。俳優としてお互いの魅力や福田雄一監督の作り出す笑いの現場、好きなキャラクター、劇場版の見どころについて語ってもらいました。
今まで以上にパワーアップしなければ(仲野)
――劇場版ができると聞いたときの感想から教えてください。
矢本「ドラマの撮影のときからあの雰囲気が大好きだったので純粋にうれしかったです。“今日俺”の現場は、仕事ですけどピクニックに行くようなワクワクとドキドキがあるんですよ。早くみんなで集まって撮影したいと思いました」
仲野「もちろんそういう気持ちもあったけど、僕としてはドラマの反響がすごくよかったのでこのまま終わらせる美しさもあるのかな？と思ったりもしました。楽しんで見てくださった人たちの熱量がものすごかったので。ただやるからには今まで以上にパワーアップしなければと感じました」
矢本「人気のある作品は、放送が終了してからも視聴者の皆さんの中で夢が広がっていくからね」
仲野「それを超えていかなければならないと。その思いはみんな感じていたと思います」
――“今日俺”といえばやはりコメディー部分が魅力的ですが、どのようにして作られているのですか？
矢本「これは谷川に限ってなのかも知れませんが、みんなの出方次第で変わるので、ずっと緊張感を持ちながら周りを見ています。みんながどれくらいのテンションで何を言い出すのかは現場に来ないと分からなくて…。なので意外と緊張します」
仲野「僕は事前に色々考えて現場に入るタイプなのですが、三橋や谷川とのシーンはかなり自由度があるため、どう転んでもいいように余白を残しています。まぁ面白いかどうかのジャッジは福田監督次第ですが」
矢本「福田監督を楽しませる会だからね。面白くなかったら鬼のような形相で『面白くない』って言われたり…」
仲野「OKといいながら目が笑っていないときもあるよね。『成立しているけど型から出ていない』って言われたり(笑)。コメディーの判断基準って、面白いか面白くないかなので、客観視できる監督が楽しいと思ったかどうかが大きな指標になる気がして。僕らは監督が笑えばOKだと感じています」
矢本「福田監督はナチュラルボーンで緊張と緩和をもっている人なので、そのバランスをお願いしています。ちなみに僕は演技をしているときは監督の顔は見ないようにしている。常に不安の中でツッコんだ方が、思わず出ちゃった感じでナマ感があって谷川らしいかな」
