桜庭ななみ、13歳で誘拐される少女役に「今回の役は新たな挑戦」<13(サーティーン)>
桜庭「心の中でお芝居をしている感覚」
――相川百合亜役の印象、演じる上での大変さはありましたか?
サスペンス作品の経験があまりなかった私にとって、今回の役は新たな挑戦でした。百合亜という女性は、心の奥底では何を考えているのか分からないところが魅力的でもあり、不思議な魅力を持っています。人とは違う環境の中で思春期を過ごしているので、心は13歳で止まっているような感じがして、感じたことを表現するのが難しかったです。
見てくださる方には「百合亜は何を考えているのだろう?どういうことを思っているのだろう?何を隠しているのだろう?」と想像していただきたくて、いつもより表情をつけずに、心の中でお芝居をしている感覚が強かったです。
共演者の皆さんとも仲良くさせていただき、現場はとても楽しかったです。ただ、内容はとてもシリアスなので、現場の皆さんとは「毎シーンが、クライマックス!」と言っていました(笑)。
――この作品はBBC人気作品のリメイク版ですが、主演を演じる上で刺激を受けたことや、参考にされたことはありますか?
BBCの作品は主役のアイビーがとにかく魅力的でした。最後まで答えがわからないような彼女の表情や動き、言葉の運び方もとてもすてきで、自然に物語に引き込まれていきました。日本版は“家族”をメインにしているところが原作とは異なりますが、違った角度で作品の魅力が出せるといいと思います。
――台本を読んだ感想を教えてください。
今回の台本は主人公の百合亜が13歳で誘拐され、13年後に家族の元に帰ってきたところから物語が始まります。連れ去られていたときのことではなく、26歳になった百合亜を取り巻く家族の心境や13年の間で変わってしまった周囲の環境に戸惑う心情を丁寧に描いていて面白かったです。