松本穂香、 葛藤を抱える女子高校生を熱演『演じるのは難しかったです』
監督・ふくだももこ、主演・松本穂香の映画「君が世界のはじまり」が、7月31日(金)に公開される。今作は、小説家でもある監督のふくだももこが、自身の小説「えん」と「ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら」の二作を元に描いた青春映画で、主人公の“えん”を演じる松本穂香の他に、えんの親友の琴子役で中田青渚、同級生の純役で片山友希、東京から転校してきた伊尾役で金子大地、クラスメイトの岡田役で甲斐翔真、琴子が恋をするナリヒラ役で小室ぺいが出演する。
物語の舞台は、線路脇に大きなタンクがある大阪のはしっこの町。高校生のえん(松本)は何の変哲もない生活を送っていたが、ある日、深夜の住宅街で高校生が父親を殺害するという事件が起こる。
2019年の「おいしい家族」以来、ふくだ監督と2度目のタッグを組んだ松本穂香に、役どころや裏話について語ってもらった。
演じるのは難しかったです
――今回演じた“えん”は本当は緑(ゆかり)ですが、親友の琴子から「あんたは”えん”っぽい」という理由でえんと呼ばれている女の子です。彼女はどんな子ですか?
えんはモヤモヤしたものを抱えてはいるんですけど、それをあまり表には出さない子で、本当にフラットな人なので、演じるのは難しかったです。
――一方、親友の琴子は感情豊かで恋愛にも奔放な、えんとは対照的な子です。演じる中田青渚さんとは初共演ですが、現場ではどんな様子でしたか?
親友役の琴子との関係性は大事にしたいなと思ったので、撮影が始まる前からお話ししたり、撮影中もずっと一緒にいました。スタッフさんもお若い方が多かったですし、ふくだ監督も楽しんで作りたいという気持ちが軸にある方なので、笑顔の多い現場だったと思います。
――えんは、同級生のナリヒラ(小室ぺい)に一目惚れした琴子を温かく見守りますが、性格の大人しいナリヒラはえんと一緒にいる方が居心地が良さそうに見えます。特に一緒にタンクを眺めるシーンはとても印象的でした。
ナリヒラくんとのシーンは特に好きです。ナリヒラくんとえんは似た空気感を持っているなと演じている時から感じてました。波長が同じというか。なので、気持ちの良い時間が過ぎていたなと思います。
7月31日(金)からテアトル新宿ほか全国ロードショー
出演=松本穂香
中田青渚、片山友希、金子大地、甲斐翔真、小室ぺい
板橋駿谷、山中崇、正木佐和、森下能幸
江口のりこ、古舘寛治
原作・監督=ふくだももこ
脚本=向井康介
(C)2020『君が世界のはじまり』製作委員会
※古舘寛治の「舘」の正式表記は舎に官