伊藤英明がバブルの後処理を担う“取り立て屋”に! 「連続ドラマW トッカイ ~不良債権特別回収部~」が放送決定
主演・伊藤英明コメント
――本作のオファーを受けた際のお気持ちや、主演を務めることについての意気込みを聞かせてください。
憧れの若松節朗監督とご一緒させていただけることがとにかく嬉しく、飛びついてお引き受けしたものの、骨太で難易度の高いこのテーマをさてどうしたものか、と頭を悩ませていました。
しかし、男をカッコよく演出してくださる若松監督のもと、本格的なノンフィクション原作でありながらもしっかりとエンターテインメントになるであろうこの作品に挑めることがすごく光栄です。このチームと共に、大変な時代ではありますが、意義のある作品を作り上げられることに感謝しております。
――「不良債権回収」という本作のテーマや、描かれる時代についてはいかがですか?
不良債権とは「回収困難な貸出金のこと」であり、先ず持って回収の困難なお金を回収するということ次第、「不良債権回収」という言葉には矛盾を感じました。しかし、同時に人間がどうしても惹きつけられてしまう「いばらの道に挑戦する」というニュアンスを含んだ言葉だとも感じています。
今回、描かれている時代に自分はまだ学生だった為、バブル期の恩恵も崩壊も直接的にはそう感じたことは無いのですが、父親や、その周りの方々からいろんな話を伺いながら、リアルな日本の過渡期を視聴者の皆さんにお届けできればと思っております。
――視聴者の皆さんへメッセージをお願いします!
この作品は決してリラックスして観ていただくような作品では無いと思います。けれど、複雑に入り組んだ人間同士の葛藤、期待、落胆、裏切り、衝突など、これをさらにノンフィクション原作の作品として最後まで緊張を存分に楽しんでいただきたいと思っています。
原作・清武英利コメント
――WOWOWでのドラマ化第3弾となる本作の原作となるノンフィクションに込めた思いや、今回のドラマ化に期待することをお聞かせください。
このドラマは、「トッカイ(不良債権特別回収部)」と呼ばれた社員たちの現在に続く攻防の記録に基づいています。彼らは180もの金融機関が次々に崩壊した金融不安の時代に、破綻した住宅金融専門会社(住専)や銀行から駆り出されました。
その頃、巨額の税金投入に国民が猛烈に怒ったこと、そして整理回収機構のトッカイの面々が、「借金王」「怪商」と呼ばれた者たちの資産隠しを暴き、ヤクザなどから取り立てたことを覚えていますか。
政治家や官僚らが混乱する中、彼らは泥沼の回収作業に入っていきました。そんな回収人と家族がいて、日本は「失われた二十年」と呼ばれる不良債権時代から這い上がりました。
彼らが何に怒り、何を支えに生きたのか、伊藤英明さんたちの熱い演技と若松節朗監督の演出で、私たちが失ってはならないものを思い起こしてほしいのです。
――視聴者の皆さんへメッセージをお願いします!
世の中に星の数ほどドラマはあります。しかし、現実を踏まえ、タブーを超えた作品は数えるほどしかありません。これは間違いなくその一つです。そして、それを世に送り出そうという若い女性スタッフが支えています。
だから、視聴した興奮は一夜で消化されずに、感動とともに心に残るのだと思います。原作者と競い合う、俳優と演出人たちの高い志向を感じ取っていただければ幸いです。
監督・若松節朗コメント
――清武英利氏による衝撃作の映像化第3弾となる本作を演出されることについて、今の心境をお聞かせください。
原作者が血と汗を流して取材を重ねた渾身の一作です。バブル狂乱の時代に特筆すべき怪物商人やヤミ金融から、国民の税金を奪い返す精鋭達の正義の物語だからこそ、カネに纏わる奇想天外、騙し、騙されの攻防をリアルに展開して参ります。
前2作同様、「真実を知り、過去の過ちに学ばなければ未来はない!」と社会の問題点に鋭く切り込んでいます。私達「トッカイ」チームも視聴者の怒りを汲み取れるよう、高い情熱を持って挑んでいきたいと思います。
――本作の主演を務める伊藤英明さんの印象や、期待していることは?
主人公の柴崎朗のキャラクターを一言で言うと、「質実剛健」のリーダーです。質朴で誠実、言い換えれば飾り気がなく心や体が強く逞しい人です。伊藤英明さんは、目元が涼しげで口元に力強い意思を感じます。
今回の伊藤さんへのミッションは、「立場の違う人の言う事をしっかり聞ける」、「良いところを吸収する柔軟な考えを持っている」、「多くの人が実現不可能だと思っている事でも成功させようとする行動力に満ちている」という主人公を表現していただくことです。伊藤英明さんがどんなリーダーを演じてこの難局を乗り越えるのか、とても楽しみです。
――視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします!
1980年代後半から起こったバブル崩壊とは、どういう現象だったんでしょう。バブルは何故崩壊したんでしょう。不動産や株に投資していた企業の経営破綻、不良債権を抱えた銀行の経営圧迫など興味の尽きない事象とそこに関わる人間達のドラマが熱く展開されます。前2作に勝る「トッカイ ~不良債権特別回収部~」を、ぜひ応援してください。