大人びた16歳、茅島みずきが大学生役で映画デビュー「お芝居は没頭できて楽しい」
目の前にいたら、助けてあげたいなと思います
――茅島さんが一番共感したところはどこですか?
私と同性代の中学生の女の子が出てくるのですが、個人的に共感したのは、やっぱりその子のエピソードでした。中学生にしか分からないモヤモヤした感じとか、複雑な感情は、すごくよく分かりました。
――ちなみに、他人と距離を置きながら生きている楓のような男性をどう思いますか?
多分、楓は秋好との関係を悩みに悩んで、それで闇を抱えてしまったのかな…と。そういう人が目の前にいたら、助けてあげたいなと思います。楓にも手を差し伸べてくれる人がいたら、変わっていたのかなとも思います。
――今回、映画デビューしてみて、演技の楽しさや難しさを感じたことはありましたか?
私は没頭できることが好きなのですが、役について考えているときは楽しいですし、これまでにもいろんな習い事をしてきましたが、お芝居が一番没頭できると感じました。難しかったのは、微妙なニュアンスで伝えることです。私は役の価値観に沿って演じることを心掛けています。今回も川原理沙の立場になって考えるとつらい部分もあったのですが、そこをどう表現するのかが難しいと思いました。
――最後に、今後の女優さんとしての目標を教えてください。
振り幅のある、どんな役でも演じられる女優さんを目指しています。「暗黒女子」(2016年)という映画で、主演の飯豊まりえさんが二面性のある役を演じられていて。そのお芝居がとても素晴らしくて、私もああいう役をやってみたいなと思いました。実際に自分がやるとなると、頭がパンクしてしまいそうですけど(笑)、ぜひ挑戦してみたいです。
映画「青くて痛くて脆い」あらすじ
人付き合いが苦手な大学生・田端楓(吉沢亮)と、空気の読めない発言ばかりで周囲から浮きまくっている秋好寿乃(杉咲花)。ひとりぼっち同士の2人は、「世界を変える」という大それた目標を掲げる秘密結社サークル「モアイ」を作るが、秋好は“この世界”から、いなくなってしまう…。
その後、「モアイ」は社会人とのコネ作りや企業への媚売りを目的とした意識高い系就活サークルに成り下がり、取り残された楓の怒りや憎しみが暴走。秋好が叶えたかった夢を取り戻すために親友や後輩と手を組み、“モアイ奪還計画”を企む。
取材・文=馬場英美
8月28日(金)公開
配給:東宝
原作:住野よる「青くて痛くて脆い」(角川文庫/KADOKAWA刊)
監督:狩山俊輔
脚本:杉原憲明
出演:吉沢亮、杉咲花、岡山天音、松本穂香、清水尋也、森七菜、茅島みずき、光石研、柄本佑ほか
(C)2020映画「青くて痛くて脆い」製作委員会