芋生悠、村上虹郎と初対面で「“うそがつけない”空間になったんです」<Interview>

2020/08/25 07:00 配信

映画 インタビュー

芋生悠がインタビューに応じた


――この作品への出演はオーディションで決まったんですね。

はい。監督が外山さん、プロデューサーが新世界合同会社の豊原さんと小泉さん、相手役が村上虹郎さんというのはオーディションを受ける段階で決まっていました。

信頼できる方たちが集まった作品だなって思いましたので、「絶対にやる!」という気持ちで挑みました。

――真剣に「この役を取りにいくぞ」という。

はい(笑)。オーディションでは、村上さんを相手にお芝居をさせてもらいました。

“はじめまして”だったんですけど、お芝居が始まった瞬間に“うそがつけない”空間になったんです。

気持ちが引き締まって、“村上さんとのお芝居の中では絶対にうそはつきたくない。本当の気持ちから出てきた言葉を発したい”って。

オーディションなんですけど、その時のお芝居が純粋に楽しかったので、帰り道も「楽しかった!」って思い返しながら歩いていました(笑)。

なので、受かったという知らせを聞いた時はすごくうれしかったですし、必然的にこの役を頂けたんだなって思いました。「絶対にやりたい!」という気持ちも伝わったのかなぁって(笑)。

――プロデューサーとしての豊原さんと小泉さんはどうでしたか?

ずっと現場にもいてくださって、一緒に闘っているような感じでした。「ああしたらいい」とか「こんなふうにした方がいい」とか、具対的に言葉で伝えるということは特にありませんでしたけど、静かにそばで見ていてくれるというか、見守っていただけているだけで安心感がありました。

役者としていろんな経験をされてきて、私たち後輩に役者として思いきり自由に表現できる場所を、環境を作ってくださったんだなって。

――外山監督は?

監督は“タカラ”と“翔太”という二人のどちらも持ち合わせているような存在だったので、現場で事細かに指示するというのではなくて、一緒に感情移入してくださっていた感じでした。

魂を感じるというか、“死ぬ気でやる!”という気持ちで臨んでいらして、その監督の熱量は現場でも感じていましたし、私も同じ気持ちだったので、ずっと切磋琢磨していたような気がします。

――大半が“翔太”を演じる村上さんとのシーンですが、共演してみての印象は?

村上さんとは、撮影中も撮影の合間もほとんど会話もなくて、プライベートな話もしてないので、どういう人なのか今でも分からないところがあります。

――あえて“翔太”と“タカラ”として接していた、と。

そうですね。その二人の距離感を作っていたという感じはあったと思います。村上さんの眼は宇宙みたいでした。

無垢で、真っすぐで、それでいてちょっと怖くて。同じ景色を見ていても、たぶんみんなとは違う景色が見えているんだろうなって。

でも、包容力というか、そこはかとない愛というか、誰に対しても愛を向けているのをお芝居の中で見えたのが、私の中ではうれしいことでした。

関連番組