「エール」コロナ禍で再放送も“生きた副音声”で視聴者がっちり ドラマの新たな可能性示す
「Love LetterにPhotographが…」
そんな中、「エール」も放送中の作品の再放送という道を選んだ。目を引いたのが、“登場人物による副音声解説”という新たな試みだ。
もともと連続テレビ小説では、視覚障害のある人や忙しくて画面に注目できない人などのため、場面転換や登場人物の動きや状況、テロップ文字など、視覚から得られる情報を副音声で伝える“解説放送”を以前から行ってきた。
今回、本編をもう一度初回から放送し直すにあたり、この副音声解説にひと工夫。出演者がドラマ内のキャラクターを演じたまま解説を行うという“スペシャルバージョン”を新たに収録した。
すでに一度放送した内容だということもあってか“視覚情報”は適度に抑え、そのぶん登場人物目線での感情の発露やユーモアを添えることで、ストーリーを知っている視聴者も新鮮な気持ちで楽しめるよう工夫されている。
1週目を飾ったのは、主人公・裕一(窪田)の幼なじみ、佐藤久志(山崎育三郎)。キザなキャラクターは声だけでもインパクト十分。子ども時代の久志(山口太幹)が本編に登場すると「そう、これが僕。ヨロシク！」と“自己紹介”し、もう一人の幼なじみ・鉄男(中村蒼、子ども時代は込江大牙)の初登場シーンでは「苦手だったなぁ…」とぶっちゃけるなど、自由な語り口で道筋をつけた。
4週目は、久志と並ぶ人気キャラ・御手洗清太郎(古川雄大)が存在感を見せつけた。
副音声登場が発表された際に「御手洗と一緒にご覧いただく『エール』は、また新しい世界に皆さまを連れていける気がします！」と意気込んでいた古川。
その言葉通り、副音声にも“ミュージックティーチャー”ならではの魅力をプラス。裕一の手紙に写真が同封されていることを「Love Letter(ラブレター)にPhotograph(写真)が…」とヨーロッパ仕込みの発音で説明したり、舞い上がる音(二階堂)を妹の梅(森七菜)が諭すシーンで「Welldone！Miss Plum(よく言ったわ！梅ちゃん)」と梅の名前まで英訳するなど終始ハイテンション。
毎日「To be continued…」で締める御手洗の個性あふれる解説は話題を呼び、Twitterでは「＃エール」が再放送にもかかわらずトレンド入り。「ミュージックティ」「古川雄大」もトレンド急上昇ワードに浮上した。
毎週月～土曜朝8:00-8:15ほか
NHK総合ほかで放送
※6月29日より第1週から再放送
9月14日(月)より放送再開
◆副音声の聴き方
https://www.nhk.or.jp/yell/information/news/kaisetsu.html
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