――「闇夜に舞う青い鳥」以来、CDのリリースはちょうど1年ぶりですね。
DAIGO:今、新型コロナウイルスの影響で大変な状況なので、今回のタイミングでシングルを出すかどうか話し合いを結構重ねました。スタッフさんから「配信でもいいんじゃないか」という声が上がったりしたんですけど、ライブも何本も中止になってしまったので、その中で僕たちができることの一つがCDのリリースだと思ったんです。
僕たちはリリースすることに対しての意義をすごく感じているバンドなので、ファンの皆さんに喜んでもらえるシングルを出すことが僕たちにとっての意思表示になるし、この状況に負けたくないなって気持ちもあったので出すことを決めました。
SHINPEI:デジタルが進化して“配信”という形があって、すごく便利になりました。でも、音楽って人が生み出しているアナログなところが強みの一つなので、何かしらアナログなアイテムを出せることは僕らにとっても“音楽をやってる”って実感できることなんです。
その最たるものがCDリリースとライブ。ライブができない今、CDに自分たちの思いを最大限込めて、ファンの人、興味を持ってくれる人に届けられたら、きっと手に取ってくれた人も、よりリアルに音楽を感じてもらえるんじゃないかなって思うんです。
AKIHIDE:どんな状況でも前向きに動いていくことで出来ることを見つけられる。こういう状況下でも、リリースすることでファンの皆さんと作品を通して通じ合えるのがうれしいです。
――「BARABARA」は映画「妖怪人間ベラ」の主題歌。AKIHIDEさんが作曲を担当されていますが、どういうイメージで作られましたか?
AKIHIDE:最初に映画「妖怪人間ベラ」チームの方から主題歌のお話を頂いたんです。映像を見せてもらい、作品のテーマなどを聞いて、映画のストーリーや雰囲気を生かしてイメージを膨らませました。
エンディングで流れるということだったので、おどろおどろしいイントロで始まって、エンドロールが流れる時に激しいビートに変わって静けさを壊していくというイメージがパーッと浮かんで。
余韻を感じてもらいつつ、途中で過去の原作アニメのテーマのフレーズを取り入れたりして、もう1回映画を回想できる雰囲気になればいいなと思いました。
――歌詞はDAIGOさんとAKIHIDEさんの共作ということですが。
DAIGO:はい。AKIHIDEさんのデモの段階で、ある程度言葉が入っていました。AKIHIDEさんのモチーフみたいなものとか、仮のデモで歌っていたフレーズの中に僕的にイメージが合う部分があったので、そういう言葉は生かしながら歌詞を書いていきました。
「バラバラになれ」とかもすでに入ってたんです。映画のタイトルが「妖怪人間ベラ」だし、響き的にもピッタリだったのでいい感じに仕上がりました。
――AKIHIDEさんの仮歌詞をヒントに。
DAIGO:そうですね。そういう意味での共作です。妖怪人間のベラたちが人間たちに裏切られたり、傷つけられたり、苦しまされたり、悲しまされたり…、そういう刹那的な感情だったり、怒りの感情をこの歌詞にぶつけたいというのが自分の中でのテーマで、同時に人間のおろかさみたいなものも少し歌っている曲でもあります。
なので、歌に関してAメロは“刹那的な感じがあるんだけど、いろいろ通り越して人間には期待しなくなった、この世界”というのを自分の中で作り上げて歌って、サビに向かうにつれて感情をむき出していくというか、エモーショナルに自分の中に狂気を作って歌っていった感じですね。
SHINPEI:サウンドアレンジの方向性も、AKIHIDEさんのデモの完成度がかなり高かったので見えていました。“これは映画が求めているものを100%くみ取ったサウンドになってる”と思いましたし、BREAKERZがやりたいと思っているサウンドの方向性にも合っていてバランスがいいなって。
昔の「妖怪人間ベム」のアニメの世界観も程よく取り入れつつ、BREAKERZの現代的なサウンドに昇華できましたし、あらためて、コラボって足し算じゃなくて掛け算なんだなって思いました。
9月9日(水)リリース
通常盤(CD):1320円(税込)
■初のオンラインライブ開催決定!
「BREAKERZ ONLINE LIVE 2020 -ONE NIGHT LOVE STAGE-」
9月26日(土)昼5:00スタート
ライブ配信サービス「PIA LIVE STREAM」にて配信