山崎育三郎、“自叙伝”で明かす留学時代の苦労と祖父母の介護
みんながリラックス
――俳優としてキャリアを積まれてこられて、作品によっては年下の俳優さん、あるいは新人の俳優さんと共演することも多くなってきたかと思います。何か彼ら彼女らと接する時に、心掛けていることなどありますか?
10代・20代の頃は大先輩が多くて、デビューした頃はどこに行っても“最年少”という感じだったので、現場にいるだけで緊張するというか、先輩方がたくさんいらっしゃる中でパフォーマンスしていく。「レ・ミゼラブル」に関しては、初日よりも稽古場の方が緊張していたくらいでした。
それまでずっと見てきたミュージカルのスターが勢ぞろいしている目の前で、一人で歌っていくわけですから。
それと同時に、自分が先輩になった時は、緊張しない稽古場をつくりたいと思いました。歌ったり芝居したりすることがそもそも緊張するんですけど、それ以前に稽古場にいること自体が緊張するし、そことの闘いがいつもあったので。
この間も帝国劇場に立たせていただきましたけど、やっぱり緊張するし、表現することだけと闘える環境はつくりたいと思いますね。
海外の演出家と仕事をしていくと、そういう空気は一切なくて、先輩後輩関係なく、みんな一緒。稽古場ではそういう環境をつくるべきだと。
日本ではまだまだ緊張感があるので、自分が主演をさせていただく現場とか、公演の多い現場とかでは、なるべくみんながリラックスできるようにというのは心掛けていますね。
2016年7月16日ワニブックスより発売
2020年9月10日(木)電子版が配信
■“久志”役の山崎育三郎「『エール』の反響はすごい」
https://thetv.jp/news/detail/242692/
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