鈴木伸之“高野”&佐野勇斗“世中”の弾けっぷりと有能さのギャップにハマる<俺たちはあぶなくない>
こんな刑事ドラマは見たことがない――。鈴木伸之と佐野勇斗がダブル主演を務めるMBSドラマ特区「俺たちはあぶなくない~クールにさぼる刑事たち」のことだ。9月24日放送の第2話も、恐るべき2人のぶっ飛び刑事たちが強烈な個性を発揮した。
“ダブルミーニング”の面白さ
見た目はシャープでトークも理知的だが、捜査はせず出世だけが目的の鈴木演じる高野と、イケメンで人当たりがよく、より良い転職が最大の目的である佐野扮する世中が大活躍する本作。
第2話では、署長の誕生日会の幹事を任された高野が、みずからの株を上げて出世に繋げようと画策し、会の準備に躍起になる姿が描かれた。
いつものように捜査会議中、高野と世中は真剣な顔をしながら、まったく別のことを考えていた。高野の頭のなかは「華麗に誕生会を盛り上げ、出世ポイントを大量チャージすること」でいっぱい。そして世中は、お偉いさんが集まる誕生会で活躍すれば、大きなコネを掴めると思い気合十分。2人は「気合いだ!気合いだ!気合いだ!」とアニマル浜口ばりのやる気を見せるのだが、これが周囲には犯人逮捕に燃えているようにしか見えない。
そして、同僚刑事たちがホシ(容疑者)を追う中、2人は捜査そっちのけで店探しに奔走した。ライバル刑事・月賀(矢野聖人)の「去年シティホテルができただろ。ここも当たってみる価値はあるぞ」のアドバイスで「シティホテルか…」と思い当たった高野。ホシを念頭に置く月賀と、誕生会を念頭に置く高野。まったくかみ合わないはずの2人が団結しているように見え、一ミリも捜査に関心のない高野の言動がまるで優秀な刑事のように見えてしまう“ダブルミーニング”の面白さがこの作品の大きな魅力だ。