「エール」岡部大“五郎”が森七菜“梅”を射止める!“相手役”輝かせる芸人俳優たち
2020年度前期の“朝ドラ”こと連続テレビ小説「エール」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)。第17週では芸人・岡部大(ハナコ)の演技が光った。岡部をはじめ、朝ドラで活躍した芸人について、フリーライターでドラマ・映画などエンタメ作品に関する記事を多数執筆する木俣冬が解説する。(以下、一部ネタバレが含まれます)
こんなに重要な役になるとは…
岡部大(ハナコ)は意外性のひとである。
「エール」に登場したとき、こんなに重要な役になるとは思っていなかった。
キングオブコント2018年王者であるハナコの一員・岡部が演じる田ノ上五郎は、13週の最後・65話に突然現れ、14週(66回〜70回)では、裕一(窪田正孝)の弟子志望として、また、裕一の妻・音(二階堂ふみ)の妹・梅(森七菜)の恋の相手として、メイン級の活躍をした。
1週間のゲスト出演かと思ったら、関内家の馬具制作業の跡継ぎ候補として梅と一緒に彼女の実家のある豊橋に向かう。そこで修業して、職人・岩城(吉原光夫)の試験に受かったら梅と結婚することを目指す。
その7年後が、17週。ついに試験に受かって梅との結婚を決める。
15週・75話では、修業中の五郎の頬に梅が励ましのキスをして視聴者を騒然とさせた。続く17週・82話では、唇にキスしているところを光子(薬師丸ひろ子)に目撃されてしまうというキュンシーンが。
主演ドラマ「この恋あたためますか」(10月20日[火]スタート、TBS系)の放送も目前に控えて、今、大注目の森七菜とのキスシーンのある役とは、ものすごくおいしい役である。彼女の主演ドラマの相手役は中村倫也。森七菜の相手役として中村倫也と並ぶのである。
岡部大がこのようにおいしい役を演じたのは朝ドラがはじめてではない。夏に放送されて話題になった「私の家政夫ナギサさん」(TBS系)でも最初はまったくノーマークながら、いつの間にかその誠実さが受けて、高橋メアリージュン演じる会社の同僚に好意を抱かれる役を演じていた。