斎藤工&永瀬正敏がミニシアターへ全力のエール! 永瀬「僕はミニシアターに救われたんです」
10月19日(月)夜11:00~放送 『グラン・ブルー[完全版]』リュック・ベッソン監督
永瀬正敏:当時すごくブームになった映画ですよね。『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』もそうでしたが、フランス映画を身近に感じさせてくれた映画だなと思います。水中撮影の美しさみたいなのもあって、みんな惹かれていったんでしょうね。
斎藤工:今回見直してみて、美しい映画は⾊褪せないなと思いましたね。ポスターもそうですが、サウンドトラックもイルカの声が入っていたりして、ものすごく象徴的でしたよね。今年は海に行けなかった方も多いと思うので、ぜひこの1本で浸っていただけたらと思います。
10月20日(火)夜11:00~放送 『さらば、わが愛~覇王別姫』チェン・カイコー監督
永瀬:歴史の大きな流れに、伝統芸能が波に巻き込まれていく。この物語だけで何本映画が作れるんだろうと思うくらいに、いろいろなものが注ぎ込まれていて。当時驚いた覚えがあります。この作品もレスリー・チャンさん、チャン・フォンイーさん、コン・リーさんら、主人公のお三方の芝居が見事だなと思いました。
斎藤:少年期の子役の演技で掴まれてしまいましたが、その大いなるバトンを名優たちが受け継いでいて。ものすごく内容が詰まっているし、長い尺の映画ではあるんですが、これぞ映画体験と言うものを与えてくれる名作だなと思いました。そして何より絵葉書のような美しい画面というものが、アジア映画に欠かせないものだと思います。
10月21日(水)夜11:00~ 『恋する惑星』ウォン・カーウァイ監督
永瀬:僕もウォン・カーウァイ作品を手がけているカメラマンのウィンシャさんや、撮影監督のクリスさんと何度かご一緒したことがありますが、当時は映画の枠を超えてカルチャーを変えてしまった。ファッションやヘア、美術、ライフスタイルなどあらゆる面で、いろんな人がこの映画に影響されて真似していましたよね。
斎藤:それこそファッション、カルチャーのハブになるような作品が、ミニシアターから生まれていたという1本ですよね。僕は毎年、地元の仲間たちと『恋する惑星』を観る会というのをやっていまして。当時の映画体験というか、劇場体験がすべて蘇るんですね。僕もウォン・カーウァイの世界に大いに影響を受けた一人なんです。
10月22日(木)夜11:15~ 『ブロードウェイと銃弾』ウディ・アレン監督
永瀬:「クリエイティビティーってなんだろう」というところが、一つのテーマだと思うんです。そういうところをシニカルに描いているというか。翻弄されていくクリエィティビティの奥深さというか、ダークな部分が根底にありつつも、それをコメディで柔らかく描き、かつ問題提起をしている。その一連の流れがすばらしいなと思いますね。
斎藤:クリント・イーストウッドとかもそうですが、ウディ・アレンも年を重ねるにつれ、何かが発酵していくというか、どんどんエネルギッシュになっていく感じがします。彼は時代とともに自分の見えている景⾊、答えを映画で提示してきた先駆者。彼の映画を観るということは、今、彼が何をどう捉えているのか、確認しに行くようなところもあります。
10月19日(月)夜11:00ー2:05
WOWOWシネマにて放送
■『さらば、わが愛~覇王別姫』
10月20日(火)夜11:00ー2:15
WOWOWシネマにて放送
■『恋する惑星』
10月21日(水)夜11:00ー1:00
WOWOWシネマにて放送
■『ブロードウェイと銃弾』
10月22日(木)夜11:15ー1:15
WOWOWシネマにて放送