「ザ虎ビジョン弐」第六回:舞台「虎者 NINJAPAN 2020」リポート

2020/10/21 22:35 配信

芸能一般


225日ぶりに新橋演舞場が再開。そんな記念すべき初公演を飾るのがTravis Japan主演の舞台「虎者―」だ。壮大な物語を感じさせる緊迫感あふれる音楽とともに、7人が一人ずつ順にステージに現れる。7人が集まって見せる力強くも、ピタリとそろったダンスは圧巻。1曲目を飾る「Namidaの結晶」では、エモーショナルなナンバーに7人の感情が爆発。彼らの気迫が客席までビシビシと伝わってきて、オープニングから早くも感動の連続だ。

 前作の設定はそのままに、ストーリーを大幅に改編。TravisJapanが演じる銀河の王・朱雀(長谷川純)の息子たちが、極悪人・カゲロウ(松田リマ)に捕らわれた父を救うため”舞の力”で戦いを挑んでいく。前作以上に7人の絆、そして父と子の絆によりスポットを当てた物語へと進化した。また、刀を使った殺陣、トランポリンの新技も披露! 演舞場ならではの廻り舞台を見事に使い、”忍者”顔負けのすご技の連発に、ただただ圧倒されるばかりだった。身体能力や技術はもちろんのこと、7人の表現力がさらに磨かれていることも物語にさらなる深みを与えている。前作以上に一人一人のキャラクターが際立ち、役に奥行きが生まれたことで、感情移入がしやすくなっている。特にクライマックスの涙を流しての熱演は、見る者の胸を打つ。そして、ショータイムは彼らの真骨頂のダンスを存分に楽しめるぜいたくな構成に。約105分間のノンストップエンターテインメントショー。これでもかと7人の魅力が詰め込まれていた。

 夏のソロライブを経て、”主役”として大きく成長した姿を見せた7人。「これからが俺たちの時代だ」。劇中の宮近海斗のセリフが、現実になる日はもうすぐそこまで来ている。