<試写室>ラブコメグルメドラマ「どんぶり委員長」に胸も腹も鳴る!

2020/10/24 12:00 配信

ドラマ

「どんぶり委員長」が10月24日(土)スタート(C)「どんぶり委員長」製作委員会2020

レビュー


委員長は「圧倒的品の無さ」と言うが、どんぶり飯をかき込む姿は実においしそうに見える。「ごくり」ドラマを見ながら筆者と同じタイミングで、どんぶり料理に偏見を持っていた委員長も、…喉が鳴っているではないか(笑)!いわゆる深夜の“飯テロ”に、空腹で眠れなくなること間違いなしだが、委員長は別の意味で眠れない夜を過ごす。親子丼をかき込む吉田の姿が頭から離れず、「これはきっと恋よ!」と。

単なるグルメものではなく、真面目なヒロインが、不良の意外な顔を知り恋に落ちる、王道学園ラブコメもポイントだ。ちょっとワルなイケメンで、料理もできたらそりゃモテるわ。調理実習をサボってしまうのは、もったいない。

小西詠斗は料理経験がなかったため、演じるに当たり練習を重ねたそう。慣れた手つきで玉ねぎを切ったり、片手で卵を割ったりと料理上手な吉田役に違和感がなかったのは、陰の努力の結果だろう。

伊原六花は、委員長をキュートに演じている。上から目線な言動も多いが、何事にも真面目な役。家庭科の授業をサボった吉田のために、野球部から借りたクーラーボックスに食材を入れてわざわざ届けるし、吉田が親子丼を作っている横で一生懸命メモを取っている。どんぶり飯を嫌悪していたのに、吉田が作った親子丼を前に我を忘れて「おいしそうすぎる!」とうっとり。ノンストップでかき込み、「最高!」と叫ぶので、吉田も“作りがい”があるだろう。ここで、“和太鼓部”がなんともいい仕事をしている。このドラマに必要不可欠だ。

また、「白鳥麗子でございます!」の白鳥麗子を彷彿とさせるような、「オーホッホッホッホ!」という委員長の甲高い笑い声や、「セーラー服と機関銃」の名ゼリフ、萩原欽一までクスっと笑える小ネタが満載。脚本家の池田が「笑えて、胸キュンで、腹グーなドラマに」と言っていた通り、細かいところまで見逃せない。

文=Y.