「HUNTER-」に出演中の小泉孝太郎が「正義」を語る
フジテレビ系で放送中の「HUNTER～その女たち賞金稼ぎ～」に出演中の小泉孝太郎にインタビューを行った。同ドラマは、未解決の事件に挑むバウンティハンター（賞金稼ぎ）になった女たちの物語。小泉は警視庁捜査一課の刑事・寺島吾郎を演じる。そんな小泉が自身の役柄や最終回の見どころなどを語った。
――小泉さんが考える寺島像を教えてください。
寺島の中では、一番、至極全うな刑事であるべきという姿を追い求めていると思うんです。融通が利かないところもあるんですけど、身内に対しても求めるところが高いというのかな。ルールの中で、刑事として間違ったこと、人から後ろ指を指されるようなことは絶対してはいけないという思いがすごく強いと思うんですよね。だから、見方によっては面白みのない男だと思います。一言で言えば堅物なんでしょうね。
――寺島は、谷原章介さん演じる権藤猛と対立していますが、お互いの役柄について話し合ったことはありますか？
一番初めに（話し合いを）しました。1、2話ぐらいまでは、どこまでお互いがお互いを嫌っているのかというニュアンスが難しかったですからね。どういう気持ちがあって、険悪なんだろうって。最初の頃はそこが一番難しかったです。でも、権藤がどんどんどんどん勝手なことをやっていくじゃないですか？寺島としてはエリートキャリア官僚としてバリバリやっているわけで、何かこの人邪魔くさいな、何でちょろちょろ動いてるんだろうって。だから、ストーリーが進むとともに自然にそういう（嫌いな）気持ちは芽生えてきました。（笑）
――撮影現場の雰囲気を教えてください。
今回、見事に米倉（涼子）さんたちと一緒のシーンがほとんどなかったですからね。やっと9話（最終話）で「春夏冬（あきない）」行ったので…。だから、現場に入って女の子がいたら、やっぱり和むと思ったし、明るいなって。僕はだいたい権藤さんと一緒だったり、何かイライラしていたり、思いにふけっていることが多かったですからね。
――黎（米倉）はヒーローに憧れていましたが、小泉さんにとってヒーローはどなたですか？
子供のころだとプロ野球選手でしたね。巨人の原（辰徳）さんとか、西武の秋山（幸二）さん、清原（和博）さんとか。輝いていたので、スポーツの世界にいる人はヒーローという感じでした。
――大人になってからは？
自分の職業を全うしている人ってすごいな、ヒーローだなって思います。日常生活には見えないですけど、（ヒーローは）いっぱいいるんだと思います。職人さんもスカイツリーとか作っている人はすごいなって。ヒーローですよ、あんな高いところに登って作業していらっしゃるんですから。
――この作品で「正義は金になる」と言われていますが、小泉さんにとって「正義」とは？
難しいですね。例えなったとしても正義はお金にしてはいけないと思うし。そこにお金が絡んだとしても、お金に興味を示したらいけないのが正義だと思うし、本来は切り離さないといけないと思います。
――となると、バウンティハンターは難しいですね。
難しいですね。そうなったら、警察官になった方がいいですよね、極論を言えば。お金目当てで動いたら、正義ではないかな。正義というのは損得勘定では考えてはいけないものだとは思うんですけどね。他の視点から見ると、正義は信念がないと生まれないじゃないですか、信念も正義がないと生まれない。正義という言葉と信念という言葉はワンペアな気がしますね。正義心が芽生えるときは何かの信念が生まれると思うし、信念がある人には正義があると思う。 この二つの言葉、二つの気持ちというのは表裏一体のような感覚です。
――では、最終回に向けての見どころを教えてください。
作品としての見どころは、黎たちみんながこの後もバウンティハンターを続けるのか、妹・茜（山口紗弥加）がどう絡んでくるのか、という所はとても気になるところだと思うんです。寺島の視点からすると、水と油のような関係性だった権藤と和解していくのか、権藤との関係性がどうなっていくのかというところ、警察組織の中でどうなっていくのかも気になりますね。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
毎週火曜夜10.00－10.54 フジテレビ系で放送
※最終回は12月13日（火）
＜プロフィール＞
小泉孝太郎（こいずみこうたろ）
‘78年7月10日生まれ。神奈川県出身。AB型。
「連続テレビ小説 カーネーション」（NHK総合ほか）、映画「踊る大走査線」シリーズなど、出演作多数。
