バンド結成10周年、解散してから5年を経て期間限定で再結成したSound Schedule(サウンド・スケジュール)。ニューアルバム『FUTURE』を発売し、ツアー「Sound Schedule Live Tour“PLACE 2012”」の真っ最中。新たな形での活動再開について、メンバーに話を聞いてみた。
――再結成のきっかけは?
「'11年の9月がデビュー10周年だったんですよ。それを前に川原から連絡がありまして、『このアニバーサリーを逃したら、二度と3人で音を出すことがなくなるんじゃないか』って」(大石昌良)、「大石はずっとソロでやっていて。自分は所属していたヤマハで働き、沖も一般の仕事をしています。それぞれの生活がある中で、以前のようにずっとバンドをやり続けることはできないけれども、ファンの方が喜んでくれるならと始めたのが'11年だったんですね。その時に予想以上の反響があって。5年も休んでいたのによく(ライブに)こんなに集まってくれたなって(笑)。驚いたのは、初めてライブに来れましたっていう方がけっこういらっしゃったんですね。それもふまえて、次のアルバムは“今までのサウンドスケジュール”と“これからのサウンドスケジュール”を織り交ぜた作品にしようと」(川原洋二)
――バンドといったん距離を置いて良い方向に変わったというお話を以前されていましたが、あらためてどのように感じていますか?
「以前はそれ(バンド)だけを見ているという感じだったんです。自分の思いをそこに集中させているという面ではすごく良かった。でも、離れてみて、見え方が変わってきたんですね。いろんなものが多角的に見られるようになって、自分はじゃあ何をするべきなのかということを一歩引いて考えられるようになりました。活動再開してから、スケジュール調整では迷惑かけたりしていますけれど(笑)」(沖裕志)、「(大石と)2人でラジオをやっていたんですけれど、この前すごく疲れている時に、ふと『あーあしたラジオかー』って思って。こんな疲れている時に思い出すなんて、深い仲になってしまったんだなーと(笑)」(川原)
――大石さんはソロ活動もされていますが、バンドでの活動との違いはありますか?
「バンドは3人としての在り方を突き詰めるというやり方だったのが、ソロになって1人では何もできないというのを突きつけられる感覚がありました。他のミュージシャンの方々からいろんなことを教えてもらったりしたんですけれど、それを経て3人で集まって音を出した時に『バンドはやっぱりバンドだな』と思いました。スキルの有無ではなく、この3人で集まって生まれるパワーがあるということに、いったん離れてみて改めて気付きました」(大石)
――アルバム『FUTURE』はどのような内容ですか?
「新曲と、ファンの方から投票いただいた曲で構成しました。投票にはエピソードも添えてもらったんですが、一部をアルバムの中で紹介させてもらっています」(川原)、「今回、エピソードの募集をやってすごく良かったなと思うのは、自分たちの音楽がどういう形に影響を与えているのかって分かったことですかね。ファンの方の生活にこういうふうに繋がっていたんだって。毎日仕事終わって帰ってから新しい投稿がきていないかなってけっこう楽しみでした」(沖)
――特に印象に残ったエピソードはありますか?
「恋愛に関わるお話が多かったです。女性はわりと思い出に対してさっぱりしているというか。一方で男性はじめっとしている内容が多かったですね(笑)。引きずっているのはやっぱり男だなと(笑)」(川原)、「前の彼女と'11年の結成ライブに行けたっていうのが印象に残っています。よりが戻ることはなかったらしいんですけど、そういうきっかけになれたってことがうれしかったですね」(沖)、「『結末のない二人』という曲のエピソードがありまして。手を繋ぐ相手がお母さんから恋人に変わって、お母さんとは離れてしまったから、もう一度ライブに誘ってみようかなって。結婚式の新婦さんのような感じですかね。ジーンときました」(大石)、「みんなからたくさんのエピソードを頂いて、僕たちの曲に向き合ってくれたってことが分かって、本当にうれしかったですね」(川原)
――最後に、ツアー「Sound Schedule Live Ture“PLACE 2012”」への意気込みを教えてください。
「'11年は5年ぶりということもあってドキドキでしたけれど、すごく歓迎してもらえて。ことしはそれを踏まえてのライブツアーなので、みんなと一緒にお祭り騒ぎができたらなーと思います」(大石)、「楽しめればいいかなというのが正直な気持ちです。あとは、何かひとつでもファンの方へ残せればと思います」(沖)、「まずは皆さん、アルバムを聞いてください。昔と比べて変わっているのだけれど、変わらないところもあって、この作品はすごくそれが現れていると思います。ライブは頑張るのみです!」(川原)
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)