「すごい絶望感を味わった」日本映画批評家大賞・新人賞受賞の星野源が心中を明かす
「第23回日本映画批評家大賞」の授賞式が4月28日にシャングリ・ラ・ホテル東京にて行われ、松田龍平、麻生久美子、星野源、大原櫻子らが出席した。
「日本映画批評家大賞」とは映画評論家が選考委員となり、優れた人材や作品を表彰するもの。映画評論家の故・水野晴郎さんが発起人となり'91年に創立された。
「舟を編む」で主演男優賞を受賞した松田龍平は「あまり(賞をもらった)実感がないけど、壇上に立てることがうれしい。次の作品も控えているし、背中を押してもらっていると思い日々まい進していきたい」とコメント。
また、「ばしゃ馬さんとビッグマウス」で主演女優賞を受賞した麻生久美子は、「自分がもらえると思っていなかったので、びっくりしました。でも、こういう方々(映画評論家)に評価してもらえるのは素直にうれしいです。作品自体がすばらしかった。吉田(恵輔)監督の腕だと思います」と監督を称えながら笑顔を見せた。
さらに新人賞は、「箱入り息子の恋」の星野源、「カノジョは嘘を愛しすぎてる」の大原櫻子、「草原の椅子」の黒木華が受賞。星野は「(くも膜下出血で入院をして)この先どうなっちゃうかなと思うくらいのすごい絶望感を味わった。この場に呼んでもらって、やっと役者として認めてもらえた気がします。夢が叶わないと思った後に、叶うことってあるんだなと思いました」とすっかり元気な様子で語った。そして、記者から今後について尋ねられると、「学生のころからやっていたもの(音楽と俳優)が仕事になってすごく幸せ。今後は適度に体を壊さないようにやっていきたい。『箱入り息子の恋』の現場がすごく楽しかったから、もっともっといろいろな作品に出たい」と、俳優としての意欲をのぞかせた。
・作品賞:「舟を編む」
・監督賞:吉田恵輔(「ばしゃ馬さんとビッグマウス」)
・主演男優賞:松田龍平(「舟を編む」)
・主演女優賞:麻生久美子(「ばしゃ馬さんとビッグマウス」)
・助演男優賞:リリー・フランキー(「凶悪」「そして父になる」)
・助演女優賞:伊藤蘭(「少年H」)
・新人賞(小森和子賞):黒木華(「草原の椅子」)、大原櫻子(「カノジョは嘘を愛しすぎてる」)
・新人賞(南俊子賞):星野源(「箱入り息子の恋」)
・新人監督賞:中野量太(「チチを撮りに」)、白石和彌(「凶悪」)
・ゴールデングローリー賞:加賀まりこ、吉行和子、ミッキー・カーチス
・ダイヤモンド大賞:有馬稲子
・ドキュメンタリー監督賞:「オース!バタヤン」
・編集賞:井上秀明(「青木ヶ原」)