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小澤征悦主演の異色刑事ドラマ「TEAM」の裏側をPに直撃(前編)

2014/06/04 19:00

6月4日(水)放送の「TEAM―」第8話では、佐久が化学会社社員の死亡事件をきっかけに国家権力の闇に踏み込むことに
6月4日(水)放送の「TEAM―」第8話では、佐久が化学会社社員の死亡事件をきっかけに国家権力の闇に踏み込むことに (C)テレビ朝日

実力派・個性派俳優たちの“連ドラ初主演”作品が目立った今期ドラマ。中でも捜査員を“駒”と言い切り、現場や上層部との衝突が絶えないながらも、難事件を次々と究明していく異色の管理官・佐久晋吾の活躍を描く「TEAM -警視庁特別犯罪捜査本部-」(テレビ朝日系)は、俳優・小澤征悦の“地上波連ドラ初主演”作となり、脇を固める西田敏行、田辺誠一、渡辺いっけい、塚本高史ら実力派俳優らとの熱演と合わせて注目が集まっている。

ではなぜ、'98年にNHKの大河ドラマ「徳川慶喜」でデビュー後、数々の作品に名バイプレーヤーとして名を連ねてきた小澤が今回、主演=佐久役に起用されたのか? 「TEAM―」の藤本一彦プロデューサーに、佐久役に小澤を起用した理由や「TEAM―」の作品上に仕掛けられたこだわりなど、小澤と佐久を通じた「TEAM―」の作品像についてお聞きした。

■小澤さんと佐久晋吾のイメージが自然にオーバーラップしていった

――「TEAM―」の主役・佐久は、事件解決に対する執念は人一倍ながらも、部下や足並みをそろえるべき所轄の人間に真っ先に「あなたたちは駒だ」と言い放つなど、冷酷な“管理官”として、キャラクターとしても異色の人物として描かれています。そんな佐久役に地上波の連続ドラマ初主演となる小澤征悦さんを起用した理由は何だったのでしょうか?

まずコンセプトとして“新しい刑事ドラマ”を作りたい、というものがありました。もちろん、佐久のキャラクターも“新しいタイプの刑事ドラマの主人公”を作り出そうということを強く意識しています。そこで、主役の役者さんにも僕らスタッフと一緒にイチから模索してもらいたいという意味で、地上波の連ドラで主演をされたことのない人を起用しようと思ったんです。その中で、僕らの意図を一番汲んでくれるだろうと思ったのが、小澤さんだったんです。

――藤本さんは小澤さんとはお仕事の経験はあったんですか?

僕はなかったです。ただ、テレビ朝日では最近、映画の「相棒 -劇場版II- 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜」('10年)やスペシャルドラマ「オリンピックの身代金」('13年)などに出演されて、小澤さんの現場の姿を見てはいたので、僕にとってはそう遠い存在ではなかったです。地上波連ドラ初主演ということで小澤さんも自らをリニューアルして現場に臨んでくれるだろうという期待感があったし、実際そうしてきてくれたから、うれしかったですよね。

――藤本さんが役者・小澤征悦に実際にお会いして抱いたイメージはどんなものでしたか?

本人はそうじゃないと言っているようですが、僕のイメージは佐久とかなりオーバーラップしていたんですよ。もちろんきついことを言う、という意味ではなく、コツコツと我が道を行く人だなと。佐久は事件のとき、ホテルで一人になったときに徹底的に資料を調べて、現場では努力を人には見せようとしない人間として描かれますけど、小澤さんもそういう方であるのは、お仕事をしていて分かりました。

――では、佐久のキャラクター像というのも、小澤さんへのイメージをもとにして書かれた部分が大きいのでしょうか。

いや、もとにして書いたということはなかったんです。小澤さんがそういう方に見えるから佐久もこういう人間にしようというは意識していませんでした。

――そうなんですか。では、実際に小澤さんとお仕事をされてみて、どういう印象を抱かれましたか?

求心力が抜群にある方だと思いました。連ドラの主演というのは、旅芸人一座の座長のように、他の役者さんを引っ張っていく力が必要なんです。その座長の要素を非常に兼ね備えている方だなと。本人は「小学校以来、人の上に立つことは辞めたんだ」なんておっしゃりますが、決してそんなことはなくて。でも、今の話と逆のことを言っているかもしれないですけど、小澤さんは“ギャップ”の魅力もある人だと思います。

――小澤さんがこれまでやられてきた役などのイメージで言うと、物静かで孤独を愛するような人なのかな、ということを想像します。

そうですよね。佐久もそういう人じゃないですか。でもね、それが違うんですよ。どれだけ人をノセるのがうまい人かというぐらい、気遣いがすごいんですよね。共演者さんの話題なんかをどんどん転がしていって、どんどん現場を盛り上げてくれるんですよ。

――「人をノセるのが上手い」という意味では佐久と共通していますけども…。

劇中では擦れ違ってばかりの島野役の田辺誠一さんともほぼ初めてのお仕事らしいんですけど、すごく仲良しになっていますからね。先日もセットの脇に13係のメンバーが輪になって座ってすごい仲良く話していましたし(笑)。

――劇中の13係とは正反対の、ほほ笑ましい男たちの姿ですね。

そういう場所も、主役が現場にコミットしないと生まれてこないじゃないですか。だから小澤さんは“座長”としての役割もちゃんと理解されているんだと思います。たまには一人になりたいときもあるんだろうけど、なるべく輪の中に入って、チームワークを築くことに注力されていましたね。

(後編へ)

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

ドラマ「TEAM-警視庁特別犯罪捜査本部-」
毎週水曜夜9:00-9:54
テレビ朝日系で放送

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  • 6月4日(水)放送の「TEAM―」第8話では、佐久が化学会社社員の死亡事件をきっかけに国家権力の闇に踏み込むことに
  • 【写真を見る】「TEAM―」の藤本一彦プロデューサー。連続ドラマでは「砂の器」('11年)や「告発~国選弁護人」('11年)、スペシャルドラマでは「黒い福音―」('14年)などの作品を担当
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