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「素直すぎる発言に笑ってしまうことも!」土村芳が明かす池松壮亮の人柄とは?

2014/07/07 07:00

池松壮亮演じる隆司の彼女・里美役の土村芳
池松壮亮演じる隆司の彼女・里美役の土村芳

'06年に「愛の渦」で岸田戯曲賞を受賞した三浦大輔が作・演出を手掛ける新作舞台「母に欲(ほっ)す」が、7月10日(木)より東京・PARCO劇場にて公演される。

同作品は、三浦が長年温めてきた「男子にとっての母親とは…」をテーマに、母親を亡くした兄弟を中心に描く人間ドラマ。無職の東京で一人暮らしをしているダメな兄を銀杏BOYZの峯田和伸が、東北の実家で真面目に働いている弟を池松壮亮が演じ、対照的な2人が母親の死をきっかけに“母の存在意義”を顧みていく。仕事もせず東京で怠惰な毎日を過ごしていた菅原裕一(峯田)は、ある日、幼なじみの亮太(米村亮太朗)から自分の母親が他界したことを知らされる。弟の隆司(池松)の電話に出なかったせいで母親の葬式にも参列できなかった裕一は、急いで実家に戻るが…といったストーリー。

今回、隆司の彼女・里美を演じる土村芳にインタビューを行い、舞台の見どころや稽古の裏側について語ってもらった。

――台本を読んだ感想は?

「母と子の関係とは?」「母性とは何なのか?」ということがテーマになっているのですが、男性と女性で受け取り方が違うでしょうし、感動する方やぞっとする方、切なさを感じる方など人によってさまざまな感じ方がある作品だなと思いました。

――里美を演じた感想は?

男性というのは、自分の前にいる女の人にもどこかに母親を探してしまうのかなと思いました。今までは、世間でよく言う「男性は彼女や奥さんに、自分の母親の要素を求める」という話に関して、家事などの実務的な女性のスキルに対する話かと思っていたんです。でも、この作品に関わらせていただいて、男性が感じ取る母性というものがあるんだなと改めて感じました。一方で、そんな母性がわたしにもあるのかなと不安になったりも…(笑)

――里美というキャラクターについては?

付き合うにはいいけど、結婚となると違うのかなというような女性だと感じています。兄弟の新しいお母さんとして登場する(片岡礼子演じる)智子さんと比べると、里美は女性としてまだ全然青いというか若い女性なので、智子さんと比較できるようなキャラクターとして演じられればなと思っています。私自身、里美の性格ほど明るい性格ではないので、演じていて自分の性格が見え隠れしてしまわないように、明るさや元気なところを意識して演じています。

――もしも、里美のように恋人が母親を亡くしてしまった場合、里美と同じ対応を取りますか?

里美のように無理して明るくしようとはしないと思います。「いつでも頼りたくなったら言ってね」と伝えて、そっとしておきますね。

――隆司と結婚することになる里美ですが、ご自身は結婚願望はありますか?

いつかはしたいと思っていますが、いまのところはないですね。最近、甥っ子が生まれたのですが、すっごくかわいくて、見ているだけで「結婚や出産は女性の幸せ」というのはこういうことなのかなとは感じるのですが…いずれ、かな(笑)

――稽古場の雰囲気は?

少し重い設定ではありますが、お芝居のとき以外はそんなに重い雰囲気ではないです。もちろん、お芝居が始まるとその時その時の緊張感があるので、すごくちょうどいい空気ですね。その場にいて苦しくもなく、浮かれすぎもせず、とても居心地がいいです。

――池松さんの印象は?

正直すぎる方で、その正直な発言にみんなが笑ってしまうことがよくありますね。この間、三浦さんが「ここの台詞は、こういう気持ちで言えた?」と聞くと、「いえ、今は動きの確認だけだったので、どこで次の台詞を言うのか考えてました」と答えてらっしゃって、その素直な発言に思わずみんなが笑ってしまったことがありました(笑)。すごく朗らかな人で、シリアスな場面でもチョコレートでむせていたり…(笑)。でも、私が不安に思っているときには「そのままやって大丈夫ですよ。頑張りましょう!」と声をかけてくださって、同じ年ですがすごく頼りにしています。

――台本には田口トモロヲさん演じる無愛想な父親・浩二が智子に対し突然甘えるようなシーンもありましたが?

本番では、(そのままいくかカットするか)どうなるか分からないのですが、この間の稽古で初めて田口さんの赤ちゃん言葉を聞きました。もし本番でカットすることになったら、「わたしは田口さんの赤ちゃん言葉を聞けたんだ!」とレアな体験ができて誇らしい気持ちになりますね(笑)

――母親がテーマですが、土村さんの母親像は?

私の母は、家族のために身を粉にして尽くしてくれる人なので、そんなに頑張りすぎなくていいよって思っています。私はすごく大事に育ててもらった反面、社会に対して少し疎いところもあるんです。だから、もし私が母親になったら少し放任する母親になるかな。自分の子供にはちょっと野生的に育ってほしいですね(笑)

――最後に見どころをお願いします!

男性と女性で受け取り方が違う話はすごくおもしろいですし、その内容を生身の人間が舞台で演じることで、また違ったものになると思います。もちろん、男女問わず共感していただける部分もあると思いますし、家族の話なので必ずどこかで胸を打つ瞬間があります。ぜひ見ていただいて、お家に帰って“家族”について考えていただくきっかけになるとうれしいです。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

舞台「母に欲(ほっ)す」
東京公演:7月10日(木)~29日(火) PARCO劇場
大阪公演:8月2日(土)、3日(日) 森ノ宮ピロティホール

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  • 池松壮亮演じる隆司の彼女・里美役の土村芳
  • 【写真を見る】「男子にとっての母親とは…」をテーマに、母親を亡くした兄弟を中心に描く人間ドラマ
  • 舞台「母に欲(ほっ)す」東京公演:7月10日(木)~29日(火) PARCO劇場、大阪公演:8月2日(土)、3日(日) 森ノ宮ピロティホール
  • 「その場にいて苦しくもなく、浮かれすぎもせず、とても居心地がいいです」と稽古場の雰囲気を振り返る
  • 「ぜひ見ていただいて、お家に帰って“家族”について考えていただくきっかけになるとうれしいです」とアピール
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