太平洋に浮かぶパラオ共和国のペリリュー島はサンゴ礁と青い海に囲まれた豊かな島。長さ約9km、幅3kmのこの小さな島で、太平洋戦争末期の1944年、日米の激しい戦闘が繰り広げられた。使命感に駆られた多くの日本兵が亡くなったが、日本ではペリリューの戦いはあまり知られていない。この“知られざる戦争”にスポットライトを当てたドラマ「玉砕はみとめない、命ある限り戦え」が終戦記念日の8月15日(土)夜9時にフジテレビ系で放送されることが決定した。このドラマは、実際の史実や実在の人物をもとに、オリジナルの物語を添える形で描かれる。
この壮絶な戦いの指揮を執った実在する人物・中川州男(なかがわくにお)を演じるのは、上川隆也。中川は合理的精神の持ち主で兵士の玉砕を禁じ、あくまで組織的にそして戦術的な戦いを行った指揮官。そんな中川を演じる上川は、「台本を読んで胸を打たれました。中川さんの思いを伝えられるよう、全力を注ぎたいと思います」とコメント。また、中川氏はパラオを愛し、現地の人々と密接な関係を築いたことでも知られており、戦場となったパラオの現地民の命を守るためにアメリカ軍との本格的な戦闘が始まる前に、島の人たち全員を本島へ疎開させるという決断を下した。この一連のエピソードは、ドラマの中でも大きな見どころの一つになっている。
共演に、中川大佐の部下で軍人としての生き方に人生の全てをかけている伊藤正人少尉役の溝端淳平。溝端は「伊藤少尉は自分の描いている“男の生き方”を全うする、とにかく真面目な人物。自分も覚悟して作品に臨みたいと思っています」と作品への意気込みを語る。また、パラオ・コロール島の日本人街にある料亭“みね屋”の芸者・小鈴(こすず)役に北乃きい。北乃は「今の自分を見詰め直して、これからどう生きていこうかと考えることができる作品だと思います。同世代の若い方々も含め多くの方に見ていただきたいです」と作品をアピールする。伊藤少尉は、悲しい運命をたどる軍人として生み出したドラマオリジナルの人物。一方小鈴は、現在わずかに残る資料によって実在していたとされる“久松”という、女性ながらも武器をとってアメリカ軍と戦った人物をヒントに造られた登場人物だ。ほか、福山貴之大佐役に加藤雅也、黒崎哲夫中佐役に大杉漣、そして“みね屋”のおかみ・浜野八重子役に仁科亜季子、中川大佐の妻・光枝役に木村多江、井田義正中将役に小林稔侍と、人気実力共に兼ね備えたキャストがそろった。
本作では、ペリリューの戦いによって生まれた日本とパラオの稀有な絆や、実在した人物の生き方とともに、パラオでの激闘と決して忘れてはいけない戦争の悲惨さを幅広い世代の視聴者に伝えていく。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)