「当時を追体験してもらいたい」池上彰が5度目の戦争特番！

芸能一般

2014/08/12 12:32

8月17日(日)に放送される「池上彰の戦争を考えるSP　第5弾～悲劇が生み出した言葉～」でキャスターを務める池上彰(左)と、アシスタントの相内優香アナ(右) (C)テレビ東京

テレビ東京系で8月17日(日)に放送される「池上彰の戦争を考えるSP　第5弾～悲劇が生み出した言葉～」の取材会が行われ、キャスターを務める池上彰が登壇した。

同番組は'10年から特別番組として開始されて以降、毎年15日が終戦記念日である8月に放送され、ことしで5回目となる。今回は、ウクライナの首都・キエフとロシアが強制合併したクリミアを取材。国境が出来た地で何が起こっているのか、池上のスタジオ解説とともに現地の声を伝える。また、日本戦でB級戦犯として死刑となった学徒兵や、戦後南樺太で集団自決した真岡郵便局の女性電話交換手など、戦争が生んだ数々の言葉を紹介する。

番組開始以降、キャスターを務める池上は「戦争を扱うといっても非常にテーマが広くて、どこを取り上げるのかというところを毎年悩みます。まずは戦争が終わった月である8月に、『あの戦争って何だったんだろう？』って振り返る必要があるだろうということが一つです。もう一つは、今も世界の各地で戦争が起きているということです。日本の戦争を振り返りつつ、世界の戦争の様子をみるという“二兎”を追った番組です」と番組の趣旨を説明した。

また、今回のテーマである“言葉”について、「例えば、沖縄戦の組織的な戦争が終わるというときに、現地の司令官が本部へ打電した電報や、樺太で8月15日以降も戦争が続いて、最後に自ら命を絶った多くの女性たちが残した言葉、また、戦争が終わったあと戦犯として捕われ、アジア各地で処刑された若者の遺書などがたくさんあります。それを番組の中で紹介し、若くして命を絶たなければならなかった若者の悔しさや、戦後の日本の発展を期待をしながら死んでいった若者の言葉を皆さんに伝えて、戦争と平和についてあらためて考えていただきたいと思いました」と力強く語った。

さらに、戦後69年が経った今「生の人の言葉を伝えることが難しくなっている」と話し、「何か新しい手法を開発しなければいけないのではないかという試行錯誤の中で、沖縄の司令官の電報などをメッセージとして伝えることによって、当時の人々の思いを追体験してもらいたいと考えました」と明かした。

最後に「みんな“平和”をスローガンにしながら、平和のための戦いという言い方をして結局戦争になってしまう。誰しも“平和”という言葉を口にしますけど、その言葉を口にしながらも、過去に戦争がいっぱいあったんだということを知ってほしいです。今、日本国内でも“戦争と平和”ということが政治的にいろいろな議論になっています。これまで以上に日本で戦争と平和について考える機会が多くなっている。そういう時だからこそ、あらためて考えてほしいと思います」と視聴者へ向けてメッセージを送った。

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