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脚本家・高橋悠也が語る「天使と悪魔」の裏側(2)

2015/05/01 08:00

「天使と悪魔-未解決事件匿名交渉課-」の脚本を務める高橋悠也氏
「天使と悪魔-未解決事件匿名交渉課-」の脚本を務める高橋悠也氏

4月10日よりスタートした剛力彩芽主演ドラマ「天使と悪魔-未解決事件匿名交渉課-」(毎週金曜夜11:15-0:15ほか、テレビ朝日系)。日本ではまだ認められていない司法取引を用い、“天使のような警察官”・蒔田ヒカリ(剛力)と、“悪魔のような弁護士”・茶島龍之介(渡部篤郎)がタッグを組んで未解決事件を解決する本格ミステリー。

同作を手掛ける脚本家・高橋悠也氏が「天使と悪魔-」の裏側を語る第2弾。今回は高橋氏が茶島のキャラクターや自分にとっての“天使と悪魔”の存在について明かした。

天使のような警察官である主人公・ヒカリとタッグを組む弁護士・茶島のキャラクター付けには深いこだわりが詰まっていた。

「人を疑う弁護士・渡部さんも試行錯誤の末に生まれたキャラ。弁護士ですけど、事件の捜査をメーンにしているということからすれば割と刑事のようなことをしているというところもあるので、刑事っぽくならないように。むしろ茶島に関しては想像がつかないような、奇想天外なことをするキャラクターとして面白く物語を彩っていけたらなと思っています」

実際に、渡部は高橋氏の思い描いていた以上の茶島をすでに作り上げているという。そこには少し驚きのアドリブもあるようで。

「やっぱり渡部さんはすごいですよ(笑)。僕が台本に書いたものを200%超えるキャラを作ってくれて。書く本人からしても、『あっ、そういう風にするんだ!』って、毎回楽しみにしています。プロデューサー陣とも話していたんですけど、例えば第1話で、荒川良々さん演じる阿野検事の部屋に茶島がドアを豪快に開けて入ってくるシーン。

特に台本上には“ドアを力強く威嚇するように開ける”などとは書いていないんですけど、ドアをドーン!と開けて入るように演じられたんです。そうすることによって茶島と阿野のキャラクター性・上下関係が出ますよね。渡部さんはそういうことが自然にできるんだと驚きました。ドアの開け方一つで茶島の立ち位置が見えるというのはすごいなと。書いた立場でありながらも、イチ視聴者として毎シーン、渡部さんはどう演じるだろうって楽しみにしています」

脚本家冥利(みょうり)に尽きる渡部の“キャラの肉付け”。だが、渡部が暴走し過ぎないように脚本を書く上でセーブしているとか。

「渡部さんは特に色濃く肉付けをしてくださるので(笑)。他の方々は割と脚本上にあるものをくみ取って忠実にやってくださる方が多いように思いますけど、茶島だけはちょっと頭一つ抜けていますね。撮影現場でいろいろとアドリブをされていると聞いて、じゃあこちらも茶島のキャラをもっと強めようかなって思うんですけど、あまり過剰に書くと山田(兼司プロデューサー)さんから『やめてください! これ以上やると収集つかなくなるんで(笑)』と忠告されちゃいます。

渡部さんの場合、台本上はおとなしいくらいがちょうどいいんです(笑)。何かのインタビュー記事で読んだんですけど、渡部さんは『今回脚本上にあるものにとどまらず、本に書かれていない部分の“キャラクターゼ―ション”というところに挑戦していきたい』と、おっしゃっていたんです。まさにその通りの茶島が映像の中に息づいているなと思いました」

キャラクターを彩る上で欠かせないのがそれぞれのネーミング。蒔田ヒカリ、茶島龍之介など、ネーミングへのこだわりについては。

「今回はネーミング的なことで言えば特にこだわりはありません。でも、あまりキャラに違和感のない名前をつけたいなと思っていました。いろいろと頭の中で思い描いていたんですけど、茶島というのは『珍しい苗字一覧』のようなホームページを見ていた時に、『これだ!』とピンときて決めました。エンターテインメント性の強い、悪い意味じゃなくて漫画っぽい雰囲気のドラマの場合は名前で遊ぶことも許されると思うんですけど、こういうちゃんとしたドラマで名前に意味を持たせ過ぎると、作劇の都合のように見えてしまうので。

リアリティーのある中で、鈴木太郎みたいな普通の名前だったら面白くないから、という微妙なラインで名付けました。主人公のヒカリは、光と闇のヒカリという意味もありますが、逆に茶島が茶島“闇太郎”とかの名前だったら、本当にやり過ぎですからね。その辺のさじ加減が難しいですよね」

タイトルにもなっている「天使と悪魔」。高橋氏の思い描く、天使と悪魔とはどういう存在なのか。

「普通に考えれば天使って白くて羽根がふわふわしていて、愛に満ちあふれていて、天使に誘われれば幸せになりそうというか、『幸せの象徴』です。悪魔は真っ黒で、人を唆して堕落させていく、神話的な意味での天使と悪魔のイメージを僕は持っています。今回のドラマでもまさにそのままというか、性善説の天使・ヒカリと、性悪説の悪魔・茶島。対照的な2人という感じですね。

とはいえ、100%天使という人はそうそういないと思うんです。実はヒカリにも1%の悪魔がいて、茶島にも裏の一面として、天使のような心がある、ということが全話を通して描いていけたらなと。そもそも神話的な意味でも、天使が“堕天”したことによって悪魔になるわけですし、相反する2人がいつの間にかクロスして、互いが見ていたものを見ていく。まさに天使と悪魔のバディーがお互いを通じて自分を顧みていく関係性も描くドラマを目指していきたいと思います」

【次回は5月8日(金)に配信予定】

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

ドラマ「天使と悪魔-未解決事件匿名交渉課-」
毎週金曜夜11:15-0:15
テレビ朝日系で放送
※一部地域では放送時間が異なる

画像一覧
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  • 「天使と悪魔-未解決事件匿名交渉課-」の脚本を務める高橋悠也氏
  • 【写真を見る】「渡部(篤郎)さんは台本を200%超えるキャラを作ってくれます」と高橋氏は絶賛!
  • 高橋氏はいろんなバリエーションの司法取引を使うことを心掛けているという
  • 5月1日(金)の第4話では、友人同士の絆が試される司法取引が登場!
  • ヒカリ(剛力彩芽)と茶島(渡部)のコンビの関係性は今後どうなっていくのか?
  • 高橋氏は、ヒカリの今後の変化にも注目してほしいと言う

関連番組

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天使と悪魔〜未解決事件匿名交渉課〜

出演者:剛力彩芽 渡部篤郎 長谷川朝晴 内藤理沙 中村静香 荒川良々 兒玉宣勝 宇崎竜童 

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    剛力彩芽

  • 渡部篤郎

    渡部篤郎

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