映画「イニシエーション・ラブ」(5月23日・土公開)の完成披露試写会が、4月20日に都内で行われ、舞台あいさつに松田翔太、前田敦子、木村文乃、三浦貴大、前野朋哉、堤幸彦監督が登壇。
同作品は、乾くるみによる同名小説を映画化したもの。一見純粋なラブストーリーが最後の2行で驚がくのミステリーに変ぼうするという衝撃的なトリックが話題を集め、発表から10年を超えた現在も賞賛を集めている。
'80年代後半の静岡と東京を舞台に、静岡の大学生から就職して上京する鈴木(松田)と、静岡で暮らす鈴木の恋人・マユ(前田)、上京した鈴木が引かれる同僚・美弥子(木村)の三角関係を中心につづられる青春ラブストーリー。しかし、甘く切ない恋物語はラスト5分でそれまでの全てが覆る驚がくの展開を迎える。
舞台あいさつでは、松田が「監督と前田さんにはムードメーカーになっていただいて、とても和やかでした」と撮影を振り返るが、東京での撮影現場に前田が遊びに来た時に触れ、「(物語では、静岡に恋人のマユがいながらも、東京では美弥子に引かれるため)僕は浮気中だったので、すごく気まずかったですね。ちょっと気になりました(笑)」と後ろめたさがあったことを告白し、笑いを誘った。
また、2股してしまうという役について「当時は片道5時間かかったり、その間も連絡手段が電話しかないので、鈴木という男にとってはしょうがなかったんじゃないかと思いますね」とあくまで擁護する見解を明かした。
一方、既に同作品を4回も見たという前田は「奥が深いので、見れば見るほどいろいろ気になっちゃって! ちょっとしたスパイスを見つけるのが楽しかった」とコメント。
作品に込められた仕掛けについて堤監督は「ご覧になった方も気付かないような仕掛けがいろいろあります」と話し、「一個言いたいのがあるんだよな…。言っちゃダメかなあ」とためらった後、「バーに行きますよね。カウンターに座って芝居をしてるんですけど、その周りに人間がいるんですが、その周りの人間が重大なヒントになっていたりします」と暴露。
「えぇ!?」と仰天する俳優陣に、「誰も気付いてないの? 演技をしている人が、あることをきっかけにある演技をするんだけど、それがこの作品の重大なヒントになってるんだよ」と話し、前田に「気付いてないなら、もっと見なきゃいけないよ(笑)」とにやり。
最後に松田が「きょうこの会場にいる皆さんは、ますます2回目を見たくなったのではないかなと思います。宣伝文句としてトリックがあるということだけに聞こえがちですが、僕らで'80年代に生きる男女の恋愛模様を素直に撮れた気がするので、ぜひその辺も注目していただきたいです」とアピールした。
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