阿部サダヲ主演の放送90年ドラマ「『経世済民の男』小林一三~夢とそろばん~」(NHK総合)が、9月5日(土)、12日(土)に前後編で放送される。宝塚歌劇団の創始者でもある故・小林一三氏を演じる阿部が、劇中で初期の宝塚歌劇を鑑賞するシーンを撮影。総勢14人の現役タカラジェンヌと共演した。
「小林一三―」は、近代日本の礎を築いた人々を描くシリーズの第2弾。銀行員だった小林氏が、人生の師ともいえる人物との出会いを経て、阪急電鉄や阪急百貨店、宝塚歌劇団を独創的な方法で創り上げるまでを描く。
撮影には、星組から希沙薫、極美慎、きらり杏、蓮月りらん、碧海さりお、颯香凜、彩園ひな、麻倉しずく、星蘭ひとみが、宙組から鷹翔千空、真名瀬みら、惟吹優羽、水音志保、花城さあやが参加。宝塚ファンならずとも目を奪われる豪華ステージを作り上げた。
撮影直前の取材に応じた阿部は、「すごいセットができていて、ものすごくびっくりしました。本当に、宝塚の方たちとここでエンディングを迎えられるそうで、うれしいしドキドキします。皆さんが、どういうふうにメークをして出てくるのか楽しみです。宝塚の人に囲まれて、舞台に上がる男って見たことないですからね」と大興奮。
演じる小林氏について聞かれると、「全て成功してきたように考える方もいらっしゃると思うんですけど、実はずーっと優等生でという方ではないんです。銀行員をやっていた時も、あまりやる気のなかった時代もあるし、結構失敗もしています。僕が演じることによって、皆さんに『意外と身近な人なのかもしれない』と思ってもらえたら」とコメント。
実在の人物を演じることについては、「実際に一三さんが住んでいたお宅とか、私物を美術館から出していただいて。それが『すごいなぁ』と思いました。そこまでしたことないですからね。(演じる人物の)ご自宅でお芝居をするっていうのは、すごく重みがありました」と語った。
さらに、小林氏の孫に会ったという阿部は、「僕が特殊メークで83歳の老け顔になって着物を着て座っていたんですけど、『あ、一三さんだね』とおっしゃられたので、それはすごくうれしかったです。残っている写真は少ないんですけど、写真と同じようなポーズをしたら、近い雰囲気に見えたみたいです」とエピソードを明かした。
また、阿部と共演した星組・蓮月りらんは、「私たちが出演する宝塚歌劇の舞台シーンでは、宝塚歌劇の『モン・パリ』の部分を再現しています。写真でしか見たことのない場面を演じたことで、宝塚歌劇の歴史の重みを感じました。ドラマをご覧の皆さまにも、それをお伝えできればと思います」と意気込みを語った。
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