鈴木拓「炎上は全て狙い！ でも、もうやらない」
6月からリニューアルされた、CSテレ朝チャンネル1オリジナルバラエティー「○○万円あったら××できるでしょ？」で、MCを務めるドランクドラゴン・鈴木拓のインタビュー後編。
【“炎上の老舗”鈴木拓「イケメンたちざまあみろ！」から続く】
――タイトルにちなんで、100万円あったら何がしたいとかってありますか？
100万円あったらまずは車でブーンっと妻の前に現れて、「おい100万円稼いできたぞ」って言って、窓の外からポトって落としてさっそうと走り去りたいです。そしたら妻も「ありがとうございます！」って感謝してくれるんじゃないでしょうか。そういうのをやってみたい。何かを買うとかじゃなくて、100万円あった事実を、僕の権力を見せるための道具として使いたいです。
――以前、タモリさんや明石家さんまさんのようなMCを目指すとおっしゃっていたかと思いますが、そのお気持ちはお変わりないですか？
変わらないですね。むしろこの番組のおかげで、その気持ちは強くなりました。だって、今回僕がマスターオブセレモニーなのに、MCって感じじゃないですから。最後にMCが女装して、「焼き肉はもう食えねえ」って言っているのに食わされるんですよ。だから、MCとして一人前になりたいという思いは強くなりました。
――となると、これから目指すはやはりさんまさんですか？
タモリさん、さんまさん、ダウンタウンさん、さまぁ～ずさん、ウッチャンナンチャンさん…ですかねえ。内村(光良)さんみたいに、棒を持って机たたきながら「面白いなあ～」とか言いたいですよ。結局、この番組でも一番若手みたいな格好でやっていますから。
でも、しみじみこの番組を息子たちには見せられないなと思いましたよ。自分の親父が最後に女装をさせられるんですよ？ 一連の流れでいえば、女装させられる、メシ食う、毛が口に入る、毛を吐き出す、ずっとこの流れなんですよ。長い髪を束ねさせてくれないんですよ！
その時点でおかしいでしょ。やっとヘアバンドを持ってきたなと思ったら、番組スタッフじゃなくてロケで訪れたお店の人でした(笑)。僕をふびんに思ってくれたんでしょうね(笑)。
――そして、鈴木さんといえば“炎上芸人”ですが、最近炎上はどうですか？
炎上はもうやらないですよ。長いことやってないです。炎上はヤフーニュース(トピックス)に載るために意図的にやった僕の力技なんですよ。今はそんなことをしなくても普通に「YAHOO！ニュース」に載るようになりましたから。
普通の芸能人が「YAHOO!ニュース」に載るとなると結婚したとか、離婚したとか、大体が人生の節目ですよ。僕はそんなことをしなくても度重なる炎上で、YAHOO！さんから目を付けられているんでしょうね。
つい先日も、こんなこと載るのかなとも思ったんですけど、家で屁をこいたんです。でも屁だと思ったら、うんちも出ちゃった。だから「あ、うんちも出ちゃった！」ってTwitterにアップしたら、それが載ったんですよ。だから、わざと炎上する必要がないでしょ？ それに、「炎上することによってショックを受けるか」って言われたらもうショックなんか受けないですよ。
炎上の最初はブログでアイドルに僕が下ネタを言ったことから。そしたらその子たちが「気持ち悪い！」って言ってきたから、つい言い返したんです。「家に帰ってお前らでエロいことを考えてやるからな」って。そしたら僕が知る限りで、7000件くらい「死ね」とか「殺す」とか「○○で待ってろ！」と言った旨の殺害予告が来ました。
怖くて、それから1週間くらいは腹に本を挟んで歩きましたよ。周囲を歩く男はみんな俺に殺害予告をしたやつなんじゃねえかと思ったぐらいです。でも、だんだん時間がたつとイチ芸人のために自分が犯罪者になってまで殺そうとするやつなんていないだろうと思いました。
だから別に殺害予告とか、炎上が嫌ってことはないです。僕は“炎上の老舗”だと思っているぐらいですから。一つ一つ、ちっちゃい火種を丹念に炎上させていく。ウーマンラッシュアワーの村本(大輔)とかとは根本が違うんですよ。彼らは全部機械化というか、すぐにガソリンをぶっ掛けるようなやり方ですから。
僕の炎上は一つ一つプライドを持った炎上ですから。狙い済ませた炎上というか。まあ、みんな狙いは狙いなんでしょうけど。炎上している人はみんなそこそこ狙ってやっている人が多いですから。犯罪さえ起こさなければ、炎上なんてプラスにしかならないですし。マスコミの方々も取り上げてくださるし、YAHOO！さんにも載るので。でも、僕の場合はオートメーションじゃなくて、一個一個丹精とプライドを込めてやっています。炎上開始から数えて7年くらいかなあ。だから“創業7年の炎上屋”。炎上も匠(たくみ)の技でやっています。
でも、もうやらないですよ！ 子供もいますし、こういうキャラにも賞味期限はあるんですよ。いつまでもやっていられない。あとは村本とか、キングコング・西野(亮廣)とか、“後世”に伝えていければいいなと。僕の役目は終わったから、彼らに伝えていきたいです。
――では、これからはMCへの道を歩んでいくわけですね。
そうですよ。そのためにはこの番組を変えなければいけないと思っています。まずは女装をやめさせる。MCが女装するって聞いたことがないでしょ？っていうか、その前にロケもやらないですけどね。「MCに女装させんな！」ってディレクターさんに言ったら、「その前にちゃんとしたMCだったらロケもやんねーよ！」って言い返されましたから。普通そんなディレクターいますか？(笑)。
――では、最後に読者へのメッセージをお願いします。
この番組はメタクソにイケメンがやられますし、情報も多いと思うんですよ。こんな趣味に挑戦したいな、ここ行ってみたいな、っていうのを知るにもいいと思う。あとは、イケメンが見たい女性と、イケメンがブサイクにやられているのを見たいブサイクな男性に見てほしい。
絶対ブサイクな男性はイケメンがやられているのを見たいと思うんです。逆にいえばものすごく美人の人がいじめられているのを見たいブサイクな女性もいると思うし。ドラマとかでよくありますけど、そういうのと一緒だと思う。この番組は、イケメンがボロクソにやられるけど、最後には悪が締め出されるようにできていますから。この場合の悪はもちろんMC(鈴木)なんですけど(笑)。ちゃんと見てくれた皆さんが「ああスッキリした～」って、気分爽快になってほしいです。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
隔週日曜夜9:00-9:30ほか
CSテレ朝チャンネル1で放送
7月ゲスト：北村諒
7月19日(日)夜9:00-9:30「原宿・渋谷を案内～後編」
